録画中継

令和7年第7回定例会
12月11日(木) 一般質問
新風
田中 裕規 議員
1 農道鷺浦町5号線整備工事について
 (1) 農道整備工事の進捗状況について
 (2) 民有地を公費で整備することの正当性について
 (3) NOT A HOTEL事業者との取決めの有無について

2 本郷産業廃棄物最終処分場の現状と本市の対応について
 (1) 廃掃法における安定型最終処分場の建設工事とは何を指しているのかを問う
 (2) 林地開発における産廃処分場の開発行為とは何を指しているのかを問う
 (3) 竹原側の調整池は機能する状態になっているのかを問う
 (4) 本市は林地開発許可権者として施行状況調査を実施し、開発行為中止命令も考えるべきではないかを問う
10番田中議員。
      〔田中裕規議員質問席に移動〕
◆田中裕規議員 議長の許可を得ましたので、既に通告の2件について質問させていただきます。
 まず1件目、農道鷺浦町5号線整備工事についてであります。
 前回9月の定例議会一般質問で、私は、佐木島向田地区にある農道鷺浦町5号線の1億1,350万円をかけての道路整備について、全長約1キロメートルのうち4分の3が民有地であり、7月時点で2分の1がNOT A HOTEL関係団体の所有になっていると言いましたが、新たに確認すると、民有地の数メートルを残し、ほぼ全てがNOT A HOTEL関係団体の所有になっていることを確認しました。そのような道路に約1億円近くの公費をかけて整備するのは、地方自治法第232条の2に反し、特定企業への便宜供与る当たるのではないかと申し上げました。
 地方自治法第232条の2の記載は、普通地方公共団体は、その公益上必要がある場合においては寄附または補助をすることができると記載されてます。公益上必要がある場合においてのみです。公益上の必要性とは、事業目的や内容が広く市民の利益につながるものであるかどうかが判断基準になり、私道の整備に対しては、市町村が住民の生活環境向上という公益上の必要性、例えば日常的に公道と公道を結ぶ通り抜けに使われていたり、長期間にわたり地域住民の生活道路として利用されていたりすることが対象となるようです。本事案は、公益上の必要性があるとは到底言えない私道の整備であると判断できますが、これを踏まえて質問に移ります。
 1点目、10月の上旬に競争入札により道路整備事業者が決まったと聞いていますが、農道鷺浦町5号線の整備工事のその後の進捗状況と具体的な工事スケジュールをお尋ねいたします。
 2点目、本件に関し、民有地を公費で整備することの正当性について、市長はどのように考えておられるのか、見解をお尋ねいたします。
 3点目、本件に関しNOT A HOTEL事業者と取決め事項があったのか、またそうであればどのような取り交わしをされたのかをお尋ねいたします。
 以上、3点について答弁をよろしくお願いいたします。
○正田洋一議長 植村経済部長。
◎植村正宏経済部長 御質問1点目にお答えいたします。
 農道鷺浦町5号線改良工事の進捗状況でございますが、10月15日に工事請負契約を締結し、現在は現場での工事に着手をしております。工事は本年度末に完成の見込みでございます。
 次に、2点目についてお答えいたします。
 9月議会でお答えした内容の繰り返しとなりますが、サイクリング愛好家を含めた観光客の安全性と利便性を向上させて、観光推進を図り、広く一般の利用に供して、公共の利益を増進する公益性のある事業であると考えております。
 御質問3点目にお答えいたします。
 本事業は、NOT A HOTEL開業により、国内外から佐木島に対する認知度と注目度が高まることを期待し、サイクリング愛好家を含めた道路利用者が自由に通行できる公衆用道路の部分を整備するものです。道路部分の整備に当たり、NOT A HOTEL事業者に開発区域の確認などは行いましたが、取決め事項などはございません。
○正田洋一議長 10番田中議員。
◆田中裕規議員 それぞれに答弁いただきました。
 現在は、現場での工事に着手し、工事は本年度末に完成の見込みとのことでした。とうとう何も対応せず、工事に入ったかという思いです。残念ながらほとんど9月議会の答弁の繰り返しでした。納得のいく答弁では到底ありませんでしたので、再質問を3点行います。
 まず、再質問1点目、NOT A HOTEL開業により佐木島の認知度と注目度が高まり、サイクリング愛好家を含めた観光客が押し寄せ、地域経済効果が上がるので、この道路整備は公共事業として必要なのだとの説明であったと解釈しました。9月議会でも具体的なサイクリング客や観光客誘客の計画説明を求めましたが、観光ビジョン等の内容説明だけでした。再度、この整備事業をすることで具体的にここに来るサイクリング客や観光客は何人と見込んでるのか、また経済効果としてどのくらいを見込んでいるのか、そのためにどんな工夫をしているのか、だから私道だが公費をかけてでもやるべき必要性があるのだと、市民が納得のいくようなこの事業に関する具体的な計画や数値目標の説明をお願いいたします。
 再質問2点目、そもそも残念ながら誰もそんなに効果があるとは思っていません。私道に公費をかけて整備する場合は、再度繰り返しになりますが、住民の生活環境向上という公益上の必要性があるときには適法とされますが、公共の便益よりも特定の地権者の利益が大きいと判断されると、違法と判断されます。また、公共事業としての必要性、合理性が認められるかどうかで適法と違法が分かれますが、どう見ても公共事業としての必要性は感じられません。多くの市民が本件に関しどうしてこのようなことをするのか不思議がっています。市長は、このように違法性が高い事業をなぜ推し進めようとするのか、お考えをお尋ねいたします。
 再質問3点目、3点目の質問でNOT A HOTEL事業者との取決め事項はあったのかをお尋ねしましたが、取決め事項はないとの答弁でした。見方を変えた質問を行います。それでは、民有地の道路を勝手に整備することは所有権の侵害に当たるのではないかをお尋ねいたします。
 また、この農道の少なくとも2分の1は、広島銀行、中国銀行、しまなみ信用金庫、商工組合中央金庫から事業者が工事費二十数億円を借りるための共同担保に含まれた土地です。そんな土地を何の取決めもなく口約束で1億円近い税金を使って整備するのは許されることなのかをお尋ねいたします。
 以上、3点の再質問についてよろしくお願いいたします。
○正田洋一議長 植村経済部長。
◎植村正宏経済部長 再質問1点目についてお答えいたします。
 6月及び9月議会でお答えいたしました内容と重なりますが、観光客数に関しましては、三原市観光ビジョンで掲げる年間観光客数445万人、また鷺浦町内会が策定した地域ビジョンに掲げる地域外からの来訪者数3万5,000人の目標達成を目指しております。
 経済効果の面では、佐木島の魅力発信やサイクリスト向けのツアーの造成などにより、滞在時間の延長や飲食、宿泊などの消費拡大が進むことで、令和10年に掲げる観光消費額154億円の達成に寄与する事業であると考えております。本事業を含めた観光振興に資する取組を通じて、地域経済の活性化を図ってまいります。
 次に、2点についてお答えいたします。
 先ほどお答えした内容の繰り返しとなりますが、サイクリング愛好家含めた観光客の安全性と利便性を向上させて観光推進を図り、広く一般の利用に供して、公共の利益を増進する公共性のある事業であると考えております。
 最後の3点目にお答えいたします。
 農道鷺浦町5号線は、私道ではなく、長年にわたり公衆用道路として一般に利用されており、市が維持補修等の管理を行っている道路です。今回の改良工事は、道路管理者として通行の安全性、快適性の向上を図るため、現に道路として使用されている範囲内で行う機能向上の工事であり、民有地の道路を勝手に整備するような所有権の侵害に当たるものではないと認識をしております。
 また、道路部分が金融機関からの借入れの共同担保に設定されていることにつきましても、先ほど説明いたしましたとおり、長年にわたり公衆用道路として一般に利用され、市が維持管理をしている道路であり、これまでに引き続き公衆用道路として利用できるものと考えております。
○正田洋一議長 10番田中議員。
◆田中裕規議員 それぞれに答弁いただきましたが、理解できる答弁になっていません。この事業による具体的な計画や数値目標を聞いてるわけですが、全体の目標ばかりで具体性が全くありません。具体的なサイクリングや観光の計画や投資効果算定等は全く考えられていない、そのことがはっきり分かりました。公益上の必要性も全くいいかげんであると言わざるを得ません。
 また、再質問3の答弁内容は、行政の答弁とは思えない内容で驚きました。農道としての機能を失った民有地であるが、長年市が維持管理してるのだから、何ら取決めがなくても市が勝手に使って問題ないのだという解釈はいいんでしょうか。法律上、市の土地ではありませんよね。銀行に差し押さえられた場合でも言い張るつもりなのかを最後にお尋ねいたします。
○正田洋一議長 植村経済部長。
◎植村正宏経済部長 再度御質問をいただきましたので、お答えいたします。
 農道鷺浦町5号線は、私的な道路ではなく、長年にわたり公衆用道路として利用されておりまして、また市が維持補修も行ってまいりました。こうした経緯や現に公衆用道路として利用されている状況から、仮に差押え等の手続が生じた場合であっても通行機能を失うものではなく、引き続き公衆用道路としての利用及び市による維持管理は継続できるものと認識をしております。
○正田洋一議長 10番田中議員。
◆田中裕規議員 全く常識では理解できない説明であります。そんなことを本当にできるんでしょうか。行政が言う答弁とは思えないんですけども、市長の見解を全く伺えないのはどういうことなんでしょうか。そもそもこのように違法性の高い事業を決めて、実行させている責任はどなたにあるんでしょうか。市民の税金約1億円近くの使い方として問題があると言わざるを得ません。9月議会で、私は、このような税金の使い方をするよりは、島民にとっては高い船賃の助成をしてほしいと問いましたが、事業目的が異なっており、公平性という観点で比較できないとの答弁でした。島民にとっては事業目的の違いなど関係ありません。本当に必要なところに税金を使ってほしいということです。この金額であれば、島民だけに限定すれば、10年以上の継続助成ができる金額です。全く理解できない不可解な事業です。引き続き、今後の進捗を注視していきたいと思います。
 続いて、次の案件に移ります。
 2件目は、本郷産業廃棄物処分場の現状と本市の対応についてであります。
 本郷産業廃棄物処分場の問題については、これまでも市議会の一般質問で多くの議員から問われてきました。多くは水質汚染についてでありましたが、私は別の視点から見ていきたいと思います。
 産廃処分場の設置に関し、関係する許認可事項を整理すると、主なものは3つあります。
 まず1つ目は、林地開発許可です。1ヘクタール以上の山林を造成、掘削する行為が林地開発行為となるため、造成工事に入る前に必ず許可が必要です。排水計画や調整池の位置、容量などもここで示され、書類審査で問題ないと判断されれば開発許可が出されます。この許可権者は、県から移譲された三原市です。
 2つ目は、普通河川土木工事許可です。林地開発で計画された調整池、排水路が普通河川へ放流されるため、普通河川へ流す河川工事許可が必要です。本郷産廃場については、調整池の設置工事として申請され、これを三原市が参考意見を添付して県へ提出し、県が許可しています。
 最後3つ目は、廃棄物処理法、廃掃法の処分場設置許可です。産廃施設の構造、維持管理基準を満たす必要があるため、調整池や排水施設などの土木設備が計画に反映された後で申請するのが正しい順番のようです。産廃施設設置許可は、県から令和2年4月23日付で許可証が出されています。そして、これら3つの許認可後に調整池の設置工事の着手届出が出され、本郷産廃処分場では、令和4年8月26日に産廃処分場業の許可証が県より発行されて、廃棄物の搬入、埋立てが始まっています。
 一連の許認可の流れを確認すると、不可解な点や不備な点が幾つも見受けられますが、これに関しては裁判中ですので、視点を変えて見ていきたいと思います。
 まず、これが申請区域図になります。申請区域は約14ヘクタールで、調整池が尾原川側、三原側、ここと、それから竹原側、賀茂川側に1つ設置となっています。現在、本郷産廃処分場は、賀茂川側、竹原側の工事をしながら、尾原川側、こっち側はもう産廃の搬入、埋立てが行われているのは皆さん御存じだと思います。廃掃法第15条の2の5項では、許可を受けた者は、該当許可に係る産業廃棄物処理施設について都道府県知事の検査を受け、申請書に記載した設置に関する計画に適合していると認められた後でなければこれを使用してはならないと記載されています。
 群馬県の廃棄物処理施設設置許可手順の流れはこのようになっています。許可申請から審査を受けて、ここで許可を受けた後に工事着手の着工届が出され、その次に使用前検査、完成検査が行われた後に施設の運営開始となってます。この使用前検査では、建設が設計図どおりか、排水施設、調整池や浸出水管理が適切かを確認しなくてはなりません。これは通常の流れです。ところが、県に確認したところ、尾原川側の三原側の調整池の完成届はまだ提出されておらず、県の東部建設事務所はまだ完成していないと判断しています。
 そこで、本市は、本処分場に関しどのような認識を持っておられるのかを含め、4点の質問を行います。
 まず1点目、廃掃法において、安定型最終処分場の建設工事とは何を指しているのかをお尋ねいたします。廃掃法第15条の2の5項で、先ほど述べたように、施設の完成検査後でなければ使用してはならないとなっています。尾原川側の調整池はまだ完成届が出されていません。そのため、県の完成検査は行われていないようですが、産廃の搬入埋立ては開始されています。産業廃棄物処理施設設置許可証にも留意事項として、施設の使用前検査申請書を提出し、職員の検査を受けることと明記されています。どう見ても廃掃法に違反してると思われますが、当事者である三原市はどのような認識をしているのか、処分場の建設工事の解釈も含めて見解をお願いいたします。
 2点目、この処分場を設置するに当たって、山林を切り開く造成工事が必要でした。その許可、林地開発許可は三原市が許可しています。許可日は、令和2年4月28日です。これがその前にJABから市長宛てに出された林地開発許可申請書です。この記載を見ると、開発行為の目的は産業廃棄物最終処分場になっています。開発行為の完了予想年月は、平成60年、令和30年3月31日となってます。ここでいう産業廃棄物最終処分場の開発行為とは何をすることを指すのかをお尋ねいたします。
 3点目、普通河川等土木工事の許可は、令和2年5月8日に県が許可しています。その中の許可条件として、可能な限り広範な地域住民等の合意形成を経た上で施工することと記載されてますが、守られていません。他に防災調整池の築造工事を先行して行うことで、流出水の調整機能を確保した上で土地造成工事に着手することが記載されています。9月の角広議員の一般質問の中で、調整池の工事完了後でなければ土地の形質変更はできないのではないかとの問いに、全ての工事が終わっていないが、防災機能を有する調整池はできており、一連の開発行為は問題ないとの答弁でした。では、現在竹原側の造成工事が始まっています。賀茂川側、竹原側の調整池は既に機能するようになっているのかをお尋ねいたします。
 4点目、林地開発許可は市が許可権者であることはさきに述べました。これは林野庁のホームページに記載されている林地開発許可制度の体系図になります。ちょっと小さいですが。申請が出されて審査をする段階で、この体系図を見ると4つの許可条件があります。まず1つ目は災害の防止、2つ目は水害の防止、3つ目は水の確保、4つ目は環境の保全を満たすことで開発許可が出され、開発行為時期に施行状況調査が実施できることになっています。つまり、今林地開発では開発行為中であり、施行状況調査で立入りができるということです。さらに、許可条件に違反して開発をしたものは、開発行為の中止命令、復旧命令が出せるとなっています。許可権者である三原市は堂々と施行状況調査ができるということです。そして、許可条件に違反していれば、開発行為の中止命令、復旧命令も出せるということです。ぜひとも処分場へ立ち入り、竹原側の調整池も気になります。施行状況の調査を行って、周辺の地域において環境を著しく悪化させるおそれがあり、許可条件の4、環境の保全に違反する開発として開発行為の中止命令を発動させる行動を見せてほしいと思います。理事者の見解を求めます。
○正田洋一議長 鳩野生活環境部長。
◎鳩野努生活環境部長 御質問1点目にお答えします。
 安定型最終処分場の建設工事について、広島県に確認したところ、廃棄物の処理及び清掃に関する法律において具体的な内容は定義されておりませんが、一般的には安定型最終処分場の設置許可申請書に記載された設置に関する計画に沿って設備や構造物を整備していく工事であると認識しているとのことです。
 また、調整池について、県からは、一義的にはその設置に当たって適用される他法令の審査等を経て設置されるものですが、当該安定型最終処分場の使用前検査に当たっては、廃棄物処理法に基づいて提出された設置許可申請書の書類、図面等の相違を確認しつつ、当該施設が申請書に記載された設置に関する計画に適合していることを確認しているものであり、適法に使用開始されたものと認識していると伺っております。
 なお、本市としての見解につきましては、県の所掌事務であることから、言及することは困難と考えております。
○正田洋一議長 植村経済部長。
◎植村正宏経済部長 私のほうから2点目と4点目の御質問についてお答えいたします。
 まず、本件の産業廃棄物最終処分場に係る許認可は、処分場の設置や森林の転用等、目的に応じて各法令で定められており、これに基づき、審査及び許可がされております。
 このうち林地開発は、森林法第10条の2第1項に基づき、地域森林計画対象民有林において、政令で定める規模を超える森林の土地の形質を変更する行為が許可の対象となります。本件の産業廃棄物最終処分場設置に係る事業区域内に地域森林計画対象民有林が存在し、政令で定める規模を超える土地の形質を変更するため、林地開発の許可が必要となります。林地開発でいう開発行為は、森林の伐採、切土や盛土などの土工事及び排水施設の整備など、森林の土地の形質変更に係る行為を指します。
 続いて、4点目にお答えいたします。
 事業着手後は、適宜事業区域内の立入りを求めて、森林の転用状況や防災対策施設を確認し、必要に応じて指導も行っております。現時点では、森林の転用により森林法で定める環境の保全に抵触する状況には至っていないと認識をしております。今後も適宜施行状況を調査し、必要に応じて関係機関と情報の共有を行い、森林の転用が適切に行われるよう、施行状況の把握に努めてまいります。
○正田洋一議長 山本建設部長。
◎山本章博建設部長 私からは、御質問3点目についてお答えします。
 調整池は、開発事業などにより失われた保水機能を補い、集中豪雨時に発生する洪水を一時的に貯留することで、下流側の河川などへの雨水流出を調整し、浸水被害を防ぐことを目的に開発事業者が設置するものです。そのため、調整池が必要な開発事業を行う場合、事業者に対して土地の形質変更を行う前に先行して防災機能を有する調整池等の設置を求めております。
 御質問の竹原市側に計画されている調整池についても同様であり、現在は調整池や国道までの水路を先行して工事が進められている状況であり、これらの防災機能を有した上で竹原市側の土地造成工事に着手するものと認識しております。
○正田洋一議長 10番田中議員。
◆田中裕規議員 それぞれ答弁いただきました。
 安定型最終処分場の建設工事は、計画に従って設備や構造物を整備していく工事であると認識しているとのこと、要は、産廃の搬入、埋立ては建設工事には当たらないということです。申請では、申請図に示した範囲一括で申請されており、分割申請は確認できていません。よって、現在はまだ建設工事中であると解釈できます。しかし、産廃の搬入、埋立ては既に始まっています。先ほどの答弁では、安定型最終処分場の使用前検査は実施され、適法に使用開始されたものと認識とのことですが、使用前検査申請やその結果については確認できておらず、東部建設事務所はまだ調整池は完成していないとの見解です。それなのに産廃の搬入、埋立てが行われている矛盾だらけの設置許可になっています。これは県の所管ではありますが、このような状況を踏まえて、林地開発許可権者である三原市は、現在起こっている問題を他人事ではなく自分事として捉え、解決策を検討すべきであると思います。
 2点目の質問で、林地開発でいう開発行為とは、森林の伐採、切土や盛土等の土木工事及び排水施設の整備等、森林の土地の形質変更に係る行為を指すとのこと、まさしく現在の状況が林地開発行為であると言えます。よって、林地開発許可権者の三原市は、今施行状況調査で立入検査ができることはさきにも述べたとおりです。4点目の質問の答弁で、適宜立入検査を実施し、必要に応じて指導も行っているとのことですが、再質問を3点行います。
 まず、再質問1点目、これまで市の施行状況調査で森林の転用状況や防災対策施設の確認を行ったとのことですが、いつ、何度施行状況調査を実施し、どのようなことを指導されたのかをお尋ねいたします。
 林地開発許可では、土地の形質を変更する前に先行して防災機能を有する調整池等の設置が求められているのは周知のとおりです。三原側の調整池設置の確認、また竹原側の造成工事が始まってます。竹原側の調整池設置の確認はいつ、どのようにされたのかも含めお尋ねいたします。
 再質問2点目、事業者から出された林地開発許可申請書の添付資料の中で、6-8、防災、水源の確認、環境保全についての考え方等の資料の中に、(2)転用による防災対策の記載があり、ア、水の処理として、地下排水は多孔管を設置し、表面雨水はU型水路、管渠を設置し、調整池へ流入すると記載されています。調整池を経由せずに直接川に流れる排水ルートがあります。これは申請記載から外れ、問題ではないでしょうか。また、調整池を経由せずに流す構造は問題ないんでしょうか。見解をお願いいたします。
 再質問3点目、同じく許可申請書の添付資料の中に、(3)水源の確保の②農業用水の確保で、当該地下流農地は計画地流域を水源としているが、流域の変更はなく、何ら影響はないが、被害が発生した場合は造成主が責任を負い、補償等善意を持って対処すると記載されています。今、農業用水の問題で農業を諦める方が多数出てきているのは周知のとおりです。また、広島県林地開発行為の許可に関する審査基準の別記1、開発行為の許可基準の運用についての中の第1、一般的事項6に、開発行為に係る事業の目的に即して土地利用が行われることによって、周辺の地域における住民の生活及び産業活動に相当の悪影響を及ぼすことのないように適切な配慮がなされていることが明らかであることが許可基準の運用で記載されています。現在、農業という産業活動に相当の悪影響が出ています。林地開発許可権者の三原市は、今発生している環境問題が許可基準や申請内容から外れるため、開発の中止命令、これも出すことができるということです。また、造成主へ責任の追及もできるのではないでしょうか。エビデンスがまだ十分でないというのであれば、エビデンスを集める行動を取っていただきたい。安佐南区上安の産廃処分場付近では、またいろいろな問題が起こっています。元は同じ業者です。造成中の監視を強化し、今発生している問題の対策を今打っておかないと、竹原側でも同じ問題が起こり、後の祭りにならないかが心配です。見解を求めます。
 以上、再質問3点についてよろしくお願いいたします。
○正田洋一議長 植村経済部長。
◎植村正宏経済部長 再質問にお答えいたします。
 本件産業廃棄物最終処分場に係る林地開発の施行状況調査は、事業に着手後、おおむね6か月に1回程度の頻度で、これまで10回行っております。調査の中で、流出した土砂の撤去、浸食による土砂の流出防止対策及びのり面保護の実施、工事区域を厳守した工事の施工及びその是正措置、調整池や沈砂池等の防災施設の適正な管理について指導をしております。
 なお、三原側の調整池設置は施行状況調査で確認をしております。また、竹原側の造成工事は、調整池設置に伴う工事であることを本年6月の施行状況調査で確認をしております。
 続いて、調整池を経由しない排水ルートは、御指摘のあった資料には示されておりませんが、地形的に調整池に集水できない一部の区域での排水ルートについても排水計画等の図面には示されており、これらも含め審査の際に確認をしていることから、問題はないものと認識をしております。
 最後に、農業に相当の悪影響が出ているとの御指摘について、本件の産業廃棄物最終処分場の設置及び運営に係る許認可は、森林法のみならず、目的に応じて複数の法令と行政機関が関与しております。したがいまして、農業用水について、森林法の目的の中での水の確保や環境の保全に抵触する状況には至っていないと認識をしております。今後も引き続き状況把握に努め、必要に応じて関係機関と連携をしてまいります。
○正田洋一議長 10番田中議員。
◆田中裕規議員 それぞれに答弁いただきました。
 施行状況調査は、おおむね6か月に1回程度、これまで10回行っているとのこと、そこでの指導事項は、土砂流出防止対策やのり面保護、工事区域厳守及び防災施設の適正な管理などを指導しているとの答弁でした。また、調整池の設置などはきちっと確認してるとの内容だったと解釈しましたが、竹原側の調整池設置後の機能確認は本当にされているんでしょうか。
 さらに、農業用水について、森林法の目的の中での水の確保や環境の保全に抵触する状況には至っていないとの認識ですが、確かに森林法第10条の2は土砂流出などが中心かもしれませんが、先ほど述べた広島県林地開発行為の許可に関する審査基準の運用についての中で、一般事項6の開発行為に係る事業の目的に即して土地利用が行われることによって周辺の地域における住民の生活及び産業活動に相当の悪影響を及ぼすことのないように適切な配慮がされていることが明らかであることは、森林法第10条の2とは別の許可基準です。これについてはどう解釈されているのか。
 また、過去の審査で、この要件を不要と審査されています。その理由についても最後にお尋ねいたします。
○正田洋一議長 植村経済部長。
◎植村正宏経済部長 再度御質問いただきましたので、お答えをいたします。
 開発行為の許可基準の運用に示された一般的事項の解釈につきましては、森林法の目的の中で開発行為の内容に応じて、騒音や振動、交通安全、景観の悪化、災害リスクなど、周辺の地域における住民の生活や産業活動への影響を総合的に審査するための要件であると認識をしております。
 また、この一般的事項を不要と審査した理由は、検討しなかったという趣旨ではなく、森林法に基づく林地開発許可は、森林の転用の観点からのり面の安定や土砂の流出防止、森林の配置等、周辺への適切な配慮がなされていることを審査しており、一方で産業廃棄物最終処分場の設置及び運営については、廃棄物の処理及び清掃に関する法律等に基づき、県において生活環境保全の観点で専門的に審査されるものであることから、森林法に基づく林地開発許可の審査においては、この一般的事項を不要としたものでございます。
○正田洋一議長 10番田中議員。
◆田中裕規議員 産廃処分場の造成工事、これは令和30年3月31日まで続く計画です。産廃の埋立てが完了した後の完成検査では、環境問題の対策になりません。今、鉛も検出されている問題もあるそうです。林地開発許可権者として、生活及び産業活動に相当する悪影響を及ぼしているという観点は不要ではなく、監査を強化し、既に発生している環境問題への対策を今から厳しく実施させていく必要があること、これを申し上げ、同時に市長は先頭に立って、自分事としてこの問題の解決に動いていただくことを要望して、私の質問を終わります。
○正田洋一議長 田中議員の質問を終わります。
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