録画中継

令和7年第5回定例会
9月12日(金) 一般質問
会派無所属
寺田 元子 議員
1 南海トラフ巨大地震への本市の備えについて
 (1) 来年度の「防災庁」発足に伴う本市の防災行政のあり方について問う
 (2) 平成30年豪雨災害の経験によって得られた防災の課題と教訓をどういかすのか
2 脱炭素への取組の進捗について
 (1) 2030年に50%、2040年に77%とした削減目標への取組に係る現状と課題について
3 高齢者世帯へのエアコン設置助成をについて
 (1) 助成制度の検討状況について
24番寺田議員。
      〔寺田元子議員質問席に移動〕
◆寺田元子議員 三原市議会日本共産党の寺田元子です。3項目の質問を行います。
 まず、1点目の南海トラフ巨大地震への本市の備えについてです。
 来年度、防災庁が発足することに伴う本市の防災行政の在り方についてお尋ねします。
 日本は、災害大国と言われ、地震、豪雨、暴風雨、洪水、噴火などの災害は、毎年のように発生しています。東日本大震災の災害関連死は3,802名、直接死された方は1万8,131名、能登半島地震では、災害関連死は300名に迫る勢いであり、直接死された228名よりも多い実態です。今後起き得る南海トラフ巨大地震の想定死者数は、最大で東日本大震災の10倍以上である想像を絶する大規模災害を引き起こす危険性があると指摘されています。そのため、被害を劇的に減らすための抜本的な防災の再構築が必要なこと、また避難所の状況は30年来変わっていないとの国民の指摘を受け、2026年、来年度には防災庁が設置されることになりました。詳細は今後明らかにされますが、既に設置準備アドバイザリー会議の報告書も出されており、方向性が見えてきたところですので、以下についてお尋ねします。
 まず1点目、人命救助と同列に、生き残った人たちの避難生活における人権尊重とスフィア基準を遵守した避難生活の準備についてが明確化されたことについてです。
 つまり、災害関連死を生まないためには、これまでのような冷たい体育館の床での雑魚寝や汚物であふれる不衛生な和式トイレ、冷えたおにぎりや菓子パンの食事などは許されないということです。三原市におけるスフィア基準に基づく避難所開設に向けての現状と課題について伺います。
 2点目は、平常時からのNPOや民間企業、大学との情報共有など、総結集した体制を構築することについてです。
 南海トラフ地震は、広域で国難級の災害となり、現時点では何が起きるか分からず、これまでのような自治体や警察、消防、自衛隊だけでは被災者支援は不可能であり、産学官民が一体となった災害対応により、被害を劇的に減らすことが求められるとしています。そのことへの受け止めと本市の体制づくりについて伺います。
 3点目に、年間を通しての避難所開設訓練の実施についてです。
 防災訓練でできないことは実際の災害時にもできないと言われています。防災訓練は、万一の災害発生時にも落ち着いて冷静に対処することや、周りの人と協力する重要性を知ることにもなります。地域の自主防災組織での実施や防災関連機関、他の市町との共同での実施など考えられますが、本市として取り組んでいる防災訓練の実態と課題、今後の取組について伺います。
 次に、2点目です。平成30年豪雨災害を経験した本市における防災の課題と教訓をどう生かすかについてです。
 7年前の豪雨災害を昨日のことのように思い出します。助けられなかった命、先の見えない被災者の置かれた状況の中、職員の皆さんも疲労こんぱいされる中で、懸命の支援業務が繰り返されました。誰もが二度とあの惨事を経験したくはないと思うものの、必ずや起きる大規模災害に対し、本市の30年豪雨災害の教訓を生かさないわけにはいきません。
 そこで、2点伺います。
 平時からの行政、関係機関、地域住民との連携の構築が改めて必要ではないかと考えますが、いかがでしょうか。それは分かってはいてもなかなか難しく、また地域によっては温度差もあります。行政だけでは駄目で、行政と住民、外からの支援者、地域におられる防災士などがスクラムを組まなければうまく回っていきません。能登半島では、自主防災組織の組織率が高く、人口当たりの防災士の数も全国で上位4番目だったそうです。本市の現状と課題について伺います。
 次に、民間物流事業者への丸ごとパッケージでの委託についてです。
 本市では、豪雨災害発災直後から武道館を物資集配拠点とし、避難所への物資の配送に取り組まれましたが、山積みの物資を当初は職員が手作業で仕分や配送していましたが、行き詰まった状態が生じたようです。応援自治体職員のアドバイスにより、民間物流センターに移し、一括管理の下で動き始めたとのことでした。言わば、プロのノウハウを、餅は餅屋の発想で、必要な物資がスムーズに的確に届くよう、民間物流事業者への丸ごとパッケージでの委託が平時から必要ではないでしょうか。
 以上の点について伺います。
○正田洋一議長 松崎危機管理監。
◎松崎博幸危機管理監 御質問の1点目についてお答えします。
 災害関連死は、避難生活による心身の負担、病気の悪化などが原因で亡くなることであり、それを防止するためには、的確な被災者支援を行うことが重要であるものと認識しております。
 国においては、昨年12月に能登半島地震の検証結果を踏まえ、災害関連死を防止するため、被災者支援の一部にスフィア基準を導入した避難所生活支援を自治体に行うよう指針を改正したところでございます。具体的には、避難所における避難者1名当たり3.5平方メートルの居住スペースの確保や、発災初期段階において、避難者50人に1基のトイレの確保などが求められています。
 本市では、南海トラフ巨大地震が発生した場合の最大想定避難者数の約1万4,000人に対し、市内全ての指定避難所の活用や簡易トイレと処理材の利用を行えば、どちらの基準も充足できる状況でございます。
 なお、国の求める避難所生活支援は多岐にわたることや、指針改正後間もないことから、温かい食事の提供などの課題につきましては、民間との協力協定の締結や交付金を活用した資機材の確保などを行い、体制の整備を進めているところでございます。
 次に、平時からのNPOなどとの連携につきましては、このたび国の防災基本計画が改正され、災害時に多様で有効な支援を行うことができるNPOやボランティアなどとの連携の構築が明記されたところでございます。このため、本市においては、県、ひろしまNPOセンター、三原市社会福祉協議会と連携し、災害時における応援受援体制の充実やさらなる連携の強化に向けた検討を始めたところであり、災害時にはNPOやボランティア、民間企業、大学などから各種支援が迅速に受けられるよう、体制の構築を進めていく考えでございます。
 次に、避難所開設訓練につきましては、市内の自主防災組織において継続的に訓練が実施できるよう、訓練経費に関する補助金や市と連携した避難訓練の実施、組織が行う防災訓練に対するサポート、各種防災訓練の手順書の作成、ホームページへの公開などを行っているところでございます。また、東日本大震災や熊本地震、能登半島地震においては、行政主体による避難所運営が課題になったことから、国では、災害により避難生活が長期化する中、地域の人材に避難生活の改善の知識やノウハウを身につけてもらうための避難生活支援リーダー/サポーター研修を令和4年から開始したところでございます。
 本市においては、その課題解消に向け、令和8年1月に県内で2例目となるこの研修を開催することとなり、市民や自主防災組織の役員などへ積極的に参加を促し、避難所開設や運営の充実につなげることとしております。なお、この研修には、竹原市、尾道市、東広島市などにも参加を促すこととしており、近隣市町で人材の育成ができるよう連携していく考えでございます。
 御質問の2点目についてお答えします。
 平成30年7月豪雨災害の教訓として、災害への対応は、行政だけではなく市民や地域、関係機関など地域社会全体での協力が不可欠であり、特に自主防災活動は、地域住民が自分たちの地域は自分たちで守るという自助、共助の考えの下、災害に備え、早期避難の実現や発災後の被害を最小限に食い止めるために重要であるものと認識しております。現在、本市には135の自主防災組織があり、組織率は75.7%でございます。また、年間1回以上の避難訓練などの活動をしている組織が75.6%であることを把握をしております。防災士につきましては、自主防災組織内で防災に係る取組の企画や運営を行う人材の育成を目的としており、資格取得の支援を行っており、令和7年8月現在、73名の方が資格を取得されています。課題については、活動の定着であると認識しておりますので、自主防災組織の設立や活動経費に関する補助、出前講座への講師派遣、市と連携した避難訓練の実施、自主防災組織が行う防災訓練に対するサポートなどを継続するとともに、防災士の育成にも取り組むこととしております。
 次に、民間物流事業者への委託については、平成30年7月豪雨災害において物資の集配が混乱したため、対口支援で来られていた名古屋市からの提案により、民間物流事業者へ物資供給に関する業務を包括的に委託したことで、円滑に業務の遂行ができたところでございます。こうした教訓から、令和2年度に物流事業者と災害時における支援物資の受入れ及び配送に関する協定を締結するとともに、今年の5月には物資の集配における複線化を図るため、物流事業者4社と災害時協力協定を締結し、発災後、速やかに民間物流事業者の協力を得て、被災者に物資が届くよう体制の整備に努めたところでございます。
○正田洋一議長 24番寺田議員。
◆寺田元子議員 お答えをいただきました。それに基づいて再質問を行います。
 まず改めて、スフィア基準の2つの理念を確認したいと思います。1つには、被災者は尊厳ある生活を営む権利があり、支援を受ける権利があると定めていること、2つには、災害による苦痛を減らすために実行可能なあらゆる手段を取らなければならないと定めている2点です。災害だから我慢しなければならない、仕方がないということは済まされないということがこのスフィア基準で明確にされているという点です。
 お答えの中で、本市では、1人当たりのスペースの確保、トイレの確保とも基準を充足できる状況だとお答えがありました。現在、豪雨災害の被災のさなかにある熊本県八代市では、避難所の劣悪な状況が今回も起きており、発災から11日目にしてやっと段ボールベッドやパーティションを希望者全員に手配するとの方向性が示されたようです。
 本市の備蓄において、パーティションや段ボールベッド、さらには先ほどお答えにありました50人に1基とされているトイレですが、設置基準は20人に1か所、そして女性用は男性用の3倍とされておりますが、このあたりも充足しているのでしょうか、再度お尋ねいたします。
 2点目に、避難所開設訓練についてです。
 現在、国内でも先進自治体においては、イタリア式避難所開設訓練が実施されています。被災地の外から災害支援者が物資の資機材を全て持ち込んで、トイレ、キッチン、ベッド、これらのそろった避難所を48時間以内に設営し、運営するという訓練です。一気にそこまではできないとしても、本市がこれから実施しようとしている避難生活支援リーダー/サポート研修は重要と考えますので、ぜひ訓練の継続を進めていくべきだと考えます。再度伺います。
 3点目は、今後も地域の防災力を高めていくとのお答えでした。この中にぜひジェンダーの視点を重視していくべきだと考えますので、伺います。
 東日本大震災でも、避難所や仮設住宅でリーダーの多くが男性で占められていたそうで、女性が声を上げにくい状況が起きていました。安全で安心なはずの避難所で女性の性被害が起きていたことも繰り返し明らかになっています。そのために、1つ目、防災行政に携わる部署に女性が増えること、2つ目、地域の防災組織への女性の参画を増やすこと、本市の防災士や地域防災リーダー、さらに防災会議の委員に占める女性の割合はそれぞれ幾らでしょうか。3、女性のための地域防災リーダーの育成講座など、取組をすべきだと提案します。
 また、防災士が三原市では73名というお答えでしたが、1桁多く増やす目標に向かうべきではないでしょうか。松山市では、人口50万人ですが、防災士は1万人おられるそうです。地域の方はもちろん、学校、福祉施設などの様々な職域や世代の方に防災士の資格取得を勧めているそうです。スキルアップの研修会も定期的に実施し、日本一の防災士数が誕生したそうです。防災の知識を取得した方々が地域に多ければ多いほど地域の防災力を高めていくことになりますので、本市においても数値目標を持って取り組むべきだと考えますので、再度伺います。
○正田洋一議長 松崎危機管理監。
◎松崎博幸危機管理監 再質問の1点目についてお答えします。
 国は、パーティションや段ボールベッド、トイレなどの資機材の確保について、財源や保管場所など多くの課題が存在するため、単独の自治体のみで全て確保するよう要請しているのではなく、国や都道府県、市町村、民間企業、NPOなどそれぞれの協力により、避難所環境の向上に向けた体制の構築を国全体で目指しているところです。被災者の数にもよりますが、既存備蓄のみではパーティションや段ボールベッド、トイレの数は不足するものと認識をしております。現在、広島県が南海トラフ地震の被害想定を見直しをしております。県と県内市町における備蓄方針も連動して見直す予定となっていることから、引き続き国や県の方針に従い備蓄の充実を図るとともに、国や県、他の自治体からの物資支援による受援体制の構築や民間企業との物資供給協定の締結などによって、物資が不足しないよう体制の構築に向けて取り組んでまいります。
 御質問の2点目についてお答えします。
 避難生活支援リーダー/サポーター研修は、オンラインによる座学と実際の避難所の開設や生活環境の改善などを実施する内容となっております。また、この研修は、内閣府と共催で実施するものであり、1都市当たり1回の開催となっておりますので、内閣府に継続的な開催ができないか、要望してまいりたいと考えております。
 再質問の3点目についてお答えします。
 地域の防災力を高めていく上で、ジェンダーの視点は重視する必要があると認識をしております。防災行政に携わる部署に女性を増やすことについては、防災行政は市組織全体で対応するものであることから、防災行政にジェンダーの視点が不可欠であることなど、研修機会を通じて職員に浸透するよう努めてまいります。
 次に、本市で把握する防災士73名のうち女性は8名、地域防災リーダー380名のうち60名、市防災会議委員47名のうち3名でございます。今後、女性の割合が増加していくよう、自主防災組織や防災会議委員の構成団体等に対し、積極的に女性を推薦していただけるよう働きかけてまいります。
 次に、女性のための地域防災リーダーの育成講座については、多様な被災者に配慮した防災対応の視点を踏まえた地域防災リーダーの育成となるよう、研修主体である県や講師に意見を伺い、講座に反映できるよう工夫してまいりたいと考えております。
 防災士の育成につきましては、自主防災組織内で防災に係る取組の企画、運営を担う人材の育成を目的としております。その結果、自主防災活動が活性化することを狙いとしていることから、自主防災組織の組織率や訓練実施率を目標に掲げているところでございます。また、防災士の育成には非常に高額な費用がかかることも大きな課題であると思っております。引き続き、自主防災組織や出前講座などを通じて、防災士の資格取得に関する情報について、市民や地域に対し周知してまいります。
○正田洋一議長 24番寺田議員。
◆寺田元子議員 問題提起をさせていただいて、一定のこれからの取組の方向性も共有できた点もあろうかと思います。3回目の質問は、防災行政に対する市長の見解を伺いたいと思います。
 3点伺います。
 まず、1点目です。本市として、この間、トイレトレーラーの購入や避難所の暑さ対策としてのスポットクーラーや簡易ベッド等の購入などに取り組んでいますが、自治体の財政負担も大きいものです。国に対して、防災庁の発足を機に、自治体の基幹避難所への整備は国の責任で行うよう求めるべきではないでしょうか。
 2点目は、今後起き得る巨大地震、大災害への対策として、本市の課題をどう認識しておられるのか、見解を伺います。
 3点目は、本市独自の課題が今のやり取りで見えてきた点もあろうかと思います。防災士に占める女性の割合は11%、地域防災リーダーでは16%、さらに防災会議における女性の比率は僅か6%という現状であり、県内平均12.9%の半分です。ジェンダーの視点は重視する必要があるとの認識を示されました。まず、三原市行政として取り組むべきは、防災会議の女性の比率を高める必要があるのではないでしょうか。国においては、今年度までに30%を目標にしているようですが、なかなか国としても思うように進んでいないようです。地域防災力を高めるためにも、女性の視点は女性だけのことではなく、全ての住民の安心・安全につながる取組となります。実際に女性委員が多いほど洋式トイレや間仕切りについても備蓄の比率は高くなっているようです。防災こそ男女共同参画の視点が必要だと考えますが、以上3点、市長の見解を求めます。
○正田洋一議長 松崎危機管理監。
◎松崎博幸危機管理監 再質問の1点目、3点目について、私のほうから御答弁差し上げます。
 再質問の1点目についてお答えします。
 各種防災対応については、災害対策基本法に基づき、国や都道府県、市町村の各防災計画に基づき実施するものとされております。備蓄品や防災資機材につきましては、国、都道府県、市町村、相互に確保を行っているところでございます。また、トイレトレーラーやスポットクーラー、簡易ベッドなどの調達につきましては、国の交付金や有利な起債を活用することによって、一般財源の支出を極力抑えたところでございます。基幹避難所の整備の財源につきましては、活用しやすい国の補助や有利な起債などの財政支援を要望してまいります。
 再質問の3点目についてお答えします。
 防災会議の女性の比率を高めることや男女共同参画の視点については重要であるものと認識をしております。しかしながら、防災会議委員は、災害対策基本法で定める機関の職員等が就任することとされており、その機関は防災関係機関を多く含むことから、女性職員が少ない現状があります。自治体自らでこうした課題を解決することができないため、全国的に女性比率が高まらない状況となっております。本市といたしましては、引き続き防災会議委員の構成団体等に対して積極的に女性を推薦していただけるよう働きかけてまいります。
○正田洋一議長 岡田市長。
◎岡田吉弘市長 1点目、3点目については、危機管理監から今御回答させていただいたところでございます。
 その1点目の国の財政支援をしっかりと要望していくということはやっていく必要があるというふうに思いますし、同時に市といたしましても、国の制度であったり、いろんな補助を積極的に活用していくということがこれは極めて大事であるというふうに思っております。
 3点目の男女共同参画の視点というのは、まさにそのとおりだというふうに思っております。全ての市民の方に命、安全・安心が守られる、そういう体制をつくっていくために、議員のおっしゃられるような取組をしっかりと進めていきたいと思ってます。
 2点目の大規模災害が起きたときの対策についてですけれども、災害の規模が大きければ大きいほど、この公助の対応というのは限界が来るというのが実際のところでございます。市民や地域が適切な避難行動を取れること、また日頃から備蓄品を備えておくことなど、防災意識の向上が課題であるというふうに認識をしております。したがいまして、市民の防災訓練であったり、出前講座であったり、様々な機会を通じて周知啓発を行ってまいりたいというふうに考えております。自主防災組織の支援についても継続して進めているところでございます。今後も、この自助、共助、公助の役割分担の下に、間もなく起きるこの大規模災害にしっかりと備えていけるように、安全・安心なまちづくりを進めていきたいというふうに考えております。
○正田洋一議長 24番寺田議員。
◆寺田元子議員 市長からもお答えがありました。
 必ずや起きるであろう災害を自分事としてどう捉えていけるか、そういった意識も非常に日々の中で構築していくことが重要だと思っています。そのためにも、今回は特に人材の確保、育成という点に中心を置きながら質問をさせていただいたと思っています。
 先ほどの危機管理監の御答弁の中で、機関職員の割合が一定あるので、その中、なかなか女性の比率を高めることに全国的に苦慮しているというお答えがありました。ただ、私が調べた中では、神戸市などではこの機関職員の割合を思い切って減らして、それを女性の登用ということに充てて、1割だった女性の比率が4割に引き上がったといったそういった事例もあります。いろいろ工夫しながら、生活者である女性の声をいかに反映していくか、災害時を日常と捉えてどうしていくかという視点が重要だと思っておりますので、その点さらに研究していただきたいということを申し上げて、次の質問に移ります。
 2点目の質問です。脱炭素への取組の進捗についてです。
 各国は、2015年のパリ協定での気温上昇を1.5度に抑えることを目指し、二酸化炭素などの温室効果ガスの排出をゼロにするカーボンニュートラルを今世紀後半には実現するとの目標を決めました。しかし、排出削減は十分に進んでいません。このほど国連環境計画は、世界の温暖化対策が現状のままなら、産業革命前からの気温上昇が最大3.1度に達するとの報告書を発表しました。1.5度に抑えるパリ協定の目標達成に向けた猶予期間は数年以内と指摘し、各国に即時かつ大規模な温室効果ガス削減に取り組むよう求めています。
 日本では、2030年時点の排出量を1990年比で50%から60%削減することが気候危機を打開する上で最低限必要です。三原市では、地球温暖化対策実行計画で、2030年度までに13年度比50%削減を定めており、確実に実現しなくてはいけないと考えます。計画には、市役所分と市民及び事業者分の二通りがありますが、それぞれ直近のCO2削減は何%でしょうか。2030年に50%削減、さらに2040年度には77%削減目標への現状と課題について伺います。
 2点目です。公共施設への太陽光発電導入についてです。
 自治体の建築物や土地について、2030年には設置可能な建築物の50%に太陽光を導入、2040年には100%を目指すと計画に定められています。本市では、設置可能な15か所の公共施設のうち、この間2か所を実施しておりますが、残る13施設を十数年間で設置していくことになります。これは当面の通過目標であり、2050年に向けては設置可能である172施設について導入量の拡大を進めていくとしていますから、取組の規模と速度をアップしていくべきではないでしょうか。現状と方向性について伺います。
 次に、重点対策加速化交付金の次年度採択に向けた取組についてです。
 令和6年度に国に申請した三原市の計画は、国において不採択になり、残念ながら数年間で数億円規模の交付金を受けることはできなくなりました。採択要件が厳しくなったとも聞いております。交付金の採択を既に受けている自治体は、独自の上乗せ施策をやりながら実施しておりますが、地域ニーズや創意工夫を踏まえ、意欲的な計画を加速的に実施する自治体の計画に対して国の財政支援があったものです。残念ながら三原市の計画はそうではなかったと言わざるを得ません。しかし、交付金が受けられないという財政的には厳しい状況ですが、手をこまねいているわけにはいかないと思います。次年度の採択に向けた取組について伺います。
 また、国の支援策などの情報を機敏にキャッチし、挑戦していく姿勢が今後においても必要ではないでしょうか、お尋ねします。
 次に、産業部門への取組についてです。
 三原市の特徴は、産業部門のCO2排出量が7割を占めているということが特徴です。2030年度には2013年度比50%の温室効果ガス削減をしていく計画ですが、直近では何%の削減実績でしょうか。毎年事業者向けの太陽光や蓄電池設置補助や省エネ診断等補助に取り組んでいますが、この間の実績はどうでしょうか。現在、市内の中小企業の多くは、設備投資への余裕はなく、人手不足への対応や原材料費の高騰などで厳しい経営状態に置かれているとも伺っています。そうした中で、再エネへの切替えはハードルが高いとも考えますが、市としてどういった対策を取られていくのか、伺います。
○正田洋一議長 鳩野生活環境部長。
◎鳩野努生活環境部長 御質問、脱炭素への取組の進捗状況についてお答えします。
 本市における二酸化炭素排出量は、環境省が取りまとめた自治体排出量カルテにおいて、令和4年度が138万4,000トンCO2で、基準年の平成25年度の排出量209万2,000トンCO2と比較すると70万8,000トンCO2の削減で、率にして約34%の減少となっております。また、本市の公共施設における二酸化炭素排出量は、令和6年度が5,515トンCO2で、基準年の平成25年度の排出量7,829トンCO2と比較すると2,314トンCO2の削減で、率にして約30%の減少となっております。引き続き、短期、中期、長期目標として掲げております基準年の平成25年度と比較して、令和12年度には50%削減、令和22年度には77%削減、令和32年度にはゼロカーボンの実現に向けて、削減値の推移を注視し、市全域での取組を進めてまいります。
 次に、公共施設の太陽光発電設備の導入についてお答えします。
 令和6年度に改定した三原市地球温暖化対策実行計画(事務事業編)において、公共施設または公用施設への太陽光発電設備の設置による発電容量を、現状値の令和4年度131キロワットから令和12年度までに設置可能な建築物等として抽出した15施設、発電容量291キロワットの約50%に太陽光発電設備を導入することにより、合計で277キロワット以上とする目標指標を掲げております。令和6年度は、大和支所の空調改修工事に合わせ、太陽光発電設備約11キロワットの設置を行いました。本年度は、本郷人権文化センターの耐震化、長寿命化工事に合わせて、太陽光発電設備約10キロワットの設置工事を予定しております。
 なお、近年の開発研究が進むペロブスカイト等の太陽光パネルについては、従来の製品と比べて発電効率の高さや軽量のため設置場所が屋根に限定されないといった特徴がありますので、それらが製品化、商品化されれば、従来よりも効率的、効果的に設備導入を実施できることが期待できます。そのため、残り13施設及び太陽光発電設備の導入が難しいと判断した施設等についても、こうした製品の開発動向や普及状況を考慮し、市にとって最も有利となる製品や設置時期を見極めつつ、引き続き目標の達成に取り組んでまいります。
 次に、重点加速化事業については、これまで採択に向けて取組を進めてまいりましたが、令和6年度の採択はかなわず、令和7年度の募集については、採択件数の減少や必須要件の厳格化により採択されることが困難な状況であったことから、申請を見送っております。なお、重点加速化事業は、令和12年度までの事業とされておりますが、事業期間を6年間としていることから、令和7年度の採択分で応募は終了とされており、国の新たな支援制度についても現時点では未定と伺っております。今後も国や県が実施する各種補助制度を市民や事業者に周知する取組を継続するとともに、本市として活用が可能な補助制度についても情報収集に努めてまいります。
 次に、本市の産業部門における二酸化炭素の排出の実態については、環境省が取りまとめた自治体排出量カルテにおいては、令和4年度が95万3,000トンCO2で、基準年の平成25年度排出量148万2,000トンCO2と比較すると52万9,000トンCO2の削減で、率にして約36%の減少となっております。また、令和6年度の事業者向けの補助金の件数について及び交付金額につきましては、太陽光発電設備の設置が3件、212万4,000円、蓄電池システムの設置が2件の159万5,000円、高効率空調設備の設置が15件、448万6,000円、高効率照明機器の設置が9件、159万9,000円、省エネルギー診断が15件の5万9,000円で、合計44件、986万3,000円となっております。また、今年度の申請状況につきましては、8月時点で太陽光発電設備の設置が3件、256万4,000円、蓄電池システムの設置が1件、100万円、高効率空調設備の設置が7件、209万9,000円、高効率照明機器の設置が1件の15万円、省エネルギー診断が9件、3万円で、合計21件、584万3,000円となっております。
 今後の取組としましては、現在行っている補助制度により事業者を支援するとともに、脱炭素に係る事業者向けセミナーの開催や市内事業者における脱炭素の取組の紹介、また県が開催している中小企業向けの省エネルギー対策に関するセミナーや相談会の案内など、事業者に対して意識啓発や情報発信を継続して行っていきたいと考えております。
○正田洋一議長 24番寺田議員。
◆寺田元子議員 お答えをいただきました。それを受けて、再質問を行います。
 今年夏の平均気温が例年を2.36度上回り、統計開始以降、最高になったということです。気温上昇に歯止めがかからない状況が続いており、世界の専門家が口をそろえて地球温暖化が進んでいると指摘をしています。そして、ここ数年の温暖化対策が鍵を握るとも言われています。その認識はおありでしょうか。改めて、再度このことについて伺います。
 そして、公共施設の太陽光発電についてです。
 当面の目標である向こう5年間で、少なくとも5つの施設で125キロワットの設備を進めないと、その後が一層厳しくなると言えます。新技術の開発や設置時期などを見極めながら、目標達成に向けて取り組むとのお答えでした。
 従来のシリコン太陽電池に比べてフィルム型のペロブスカイト太陽電池は、軽くて柔軟だというメリットもあり、注目もされていますが、まだ実用は始まったばかりで、課題も多くあるようです。そういった技術の様子待ちで、目標そのものが未達成にならないように、発電容量が大きいこの市役所本庁舎や駅前の中央図書館並びに第三中学校や沼田小学校など、計画の中にあるこういった施設を優先的に導入すべきだと考えますが、再度伺います。
 そして、産業部門についてです。
 いろいろこういった今やってる取組を進めながら意識啓発をしていきたいというお答えですが、こういった従来の取組の延長で、果たして目標が達成できるでしょうか。再エネの中心は、こちらも太陽光発電の導入を位置づけていますが、2030年の導入目標661メガワットに対して現状は幾らの実績でしょうか。現状の取組で目標が達成できるのでしょうか。
 国は、来年度から、化石燃料の利用が多い工場など全国1万2,000事業者を対象に、屋根置き太陽光パネルの導入目標を立てることなどを義務づけているようです。本市では、対象となる事業所の把握はどうでしょうか。また、三原市としても促進するための対策が必要ではないでしょうか。再度伺います。
○正田洋一議長 丸山財務部長。
◎丸山貴至財務部長 再質問のうち、公共施設の太陽光発電については、私から答弁させていただきます。
 三原市地球温暖化対策実行計画(事務事業編)において、太陽光発電設備を優先的に整備することとした15施設のうち、今議員に御指摘いただきました発電容量が大きい4施設について、従来型の発電設備を設置する場合には、大型クレーンを使って太陽光パネルを各建物の屋根に引き上げる必要があり、また周辺道路の交通規制や施設利用者の方々の利便性を考慮する必要があることなど、太陽光発電設備の設置工事には課題が多いというふうに考えてもおります。
 なお、こうした従来型の太陽光パネルの荷重に起因する課題は、ペロブスカイト等の軽量な太陽光パネルの普及により解決することが期待できますので、太陽光発電設備の技術革新及び国の地球温暖化対策の動向も注視しながら、実行計画の期間内での実施に向けて検討を進めてまいります。
 また、実行計画で示している2030年度発電容量277キロワット以上の目標を達成するためには、建物部分だけでなく公共施設の敷地や遊休地などを活用した太陽光発電の設置も検討し、目標達成に向けて取り組んでまいります。
○正田洋一議長 鳩野生活環境部長。
◎鳩野努生活環境部長 御質問にお答えします。
 冒頭議員御指摘の近年の気象上昇は極めて深刻な状況であり、これに歯止めをかけるためには地球温暖化対策が極めて重要であると認識しております。
 産業部門の質問についてお答えいたします。
 環境省が取りまとめた自治体排出量カルテにおいて、市内全域の太陽光発電設備の導入設置容量は、令和5年度で約122メガワットとなっております。この数値は、FITと呼ばれる固定価格買取制度等に認定された設備の導入容量であり、自家消費のみで売電していない設備や固定価格買取制度によらない、いわゆる非FITが含まれていないため、このたび三原市地球温暖化対策実行計画(区域施策編)における太陽光発電設備の導入目標に対する数値として、自家消費や非FITを含めた数値を試算したところ、令和4年度において約261メガワットとなっております。短期目標年度である令和12年度の目標値を約661メガワットとしていることから、約400メガワットの導入が必要であり、非常に高い目標であることは認識しております。今後も引き続き、現在行っている太陽光発電設備設置費の補助制度により事業者を支援するとともに、セミナーの開催やLINEなどSNSを活用した情報発信に努めるなど、事業者において導入が促進されるよう啓発活動に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、一定規模の工場等での屋根設置太陽光発電設備の導入を促進する新たな仕組みについては、本年4月3日に開催された経済産業省資源エネルギー庁の工場等判断基準ワーキンググループにおいて議論されております。内容としましては、事業者全体のエネルギー使用量が原油換算値で年間1,500キロリットル以上の事業者は、エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換等に関する法律において特定事業者の指定を受けており、この特定事業者が毎年国への提出を義務づけられる定期報告書及び中長期計画書の中で、屋根設置太陽光発電設備の設置目標等の記載の追加が検討されているものです。資源エネルギー庁のホームページには、令和6年7月末時点で指定を受けた特定事業者が公表されており、その数は全国で1万1,905事業者で、三原市及び三原市教育委員会も含まれておりますが、公表されてるデータは事業者名及び主たる事業所の所在する都道府県名のみであるため、市内の事業者については正確な数は把握できておりません。
 今後につきましては、屋根設置太陽光発電設備の設置促進に向けた国の取組を注視するとともに、ペロブスカイト等の新技術に関する情報提供や大企業の取組が市内中小企業に横展開できるような事例がありましたら、セミナーなどを通じて事例紹介するなど、本市における太陽光発電設備の導入目標の達成に向け、引き続き取り組んでまいります。
○正田洋一議長 24番寺田議員。
◆寺田元子議員 1回目、2回目の質疑のやり取りの中で、なかなか計画が思うように促進していないという現状が改めて浮き彫りになってまいりました。
 3回目の質問は、これも市長にお尋ねいたします。
 各自治体が定めている計画は確実に達成していかなくては、これ以上の温暖化の加速を止めていくことはできません。そのことを深く自覚をした自治体は、その自治体によっては、まず2030年の50%削減目標を前倒ししてやろうとする自治体があったり、超過達成しようと精力的に取り組んでいる自治体があります。広島県内においても、広島県と県内4市が国の選定自治体に選ばれ、積極的な取組が展開されていると聞いております。
 一方、三原市は、事務事業編の計画におきましても、区域施策編におきましても、このまま推移するなら2030年の目標達成そのものが難しい状況だと思われます。向こう5年間の取組が極めて重要だという認識で、取組を加速、重点化していくべきだと考えます。特に産業界では、地元の経済界、地元の金融機関を挙げてこの対策を市と一緒になって全力で推し進める、そういったリーダーシップを取っていかれるべきではないかと考えますが、この地球温暖化対策に対する市長のリーダーシップが見えてこないという現状が私は見えてまいります。市長の見解を伺います。
○正田洋一議長 岡田市長。
◎岡田吉弘市長 地球温暖化対策は、喫緊の課題であるというふうに思っております。国際的にこれは共有していくべきでありますし、本市だけじゃなく全国的に進めていかなければならないというふうに思っております。昨年10月に策定いたしました地球温暖化対策実行計画に基づき、着実に、かつ計画的に各施策を推進してまいりたいというふうに思っているところでございます。
 公共施設における太陽光発電の設備の設置につきましては、先ほど財務部長からお答えしましたとおり、幾らかやはり課題が残っているというのが現状でございますけども、こうした課題を乗り越えていく上でも、新しい技術に対してしっかり情報収集をするとか、国の動向などについてしっかりと注視していくとか、市としてできることを見つけ出して取り組んでいくということが極めて大事だというふうに思っております。三原市がやはり率先垂範でやっていくということ、同時にこれは産業界を巻き込まなければ実現できないことでございます。三原市内の企業においても、全国的に先進だと言われるそういう事例も出てきております。そうした事例を官民連携でしっかり勉強しながら、自分たちのところでどういうことができるのかということについて取組を検討していくという、そういう機運を高めていけるように私自身もリーダーシップを発揮してまいりたいと思います。
 以上です。
○正田洋一議長 24番寺田議員。
◆寺田元子議員 岡田市長の今後の決意の一端をお聞かせいただきました。本当にリーダーシップを発揮していただいて、待ったなしのこの課題に正面から向き合っていただきたいと思いますし、私自身も全国自治体の優れた事例など、どんどんこれからも研さんを積みながら、しっかり提案させていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
 3点目の高齢者世帯へのエアコンの設置助成についてです。
 午前中の宮垣議員の質問と重複をいたしますが、私からも強く、一日も早く三原市独自の助成制度の設置をという思いでおりますので、その点について伺います。
 先ほども取り上げました気候変動の影響で、気温の上昇は人間の健康に直接的なリスクをもたらしています。特に高齢者にとって熱中症のリスクが年々高まっています。体温調整機能が低下している高齢者の方、持病のある方は、特別の配慮が必要です。医療の専門家は、今やエアコンは生命維持装置だと言われている実情です。
 こうしたことから、自治体独自のエアコン設置助成が広がっています。導入している自治体は、いずれも高齢者の命を守ることを最優先に据えた取組であることが共通しています。3年前の9月定例会の一般質問でもこの点を私は取り上げました。そのときの答弁は、高齢者の状況把握や他の自治体の情報などを収集していく、さらに新しい制度の必要性については検討していくというお答えでした。その後のニーズ調査や助成制度の検討はどうなっているでしょうか。一刻も早く高齢者エアコン設置助成制度を三原市でも創設するべきだと考えますので、見解を伺います。
○正田洋一議長 藤井保健福祉部長。
◎藤井宏道保健福祉部長 午前中の宮垣議員への答弁と重複する内容となりますが、御質問にお答えします。
 まず、これまでの検討状況ですが、高齢者の熱中症における救急搬送から見える状況としては、本年度8月末までに屋内で熱中症になった高齢者は25人で、搬送時にいた部屋のエアコン設置状況については、設置者が20人、未設置者が5人で、設置者のうち9人はエアコンを使用していませんでした。なお、この設置状況は、搬送時に高齢者がいた部屋の状況を目視、聞き取りしたものであり、家屋全体におけるエアコンの設置状況ではありません。
 次に、熱中症の原因としては、未設置者では、エアコンがないという環境要因にプラスし、全員が水分摂取不足や飲酒、過度な運動などの個人要因が重なった状況でありました。また、設置者においても、未使用者が4割を超えることや、水分摂取不足等の要因のある人が6割を超えており、設置、未設置を問わず、基本的な熱中症対策が不十分であることが分かりました。
 次に、設置状況等に関する高齢者相談センターや生活困窮者を支援する自立相談支援センターなどからの聞き取りでは、エアコン未設置者の人の中には、扇風機など他の機器を使用し、必要性を感じていない人や冷房が苦手な人が多い状況があること、また設置したいが、手続への不安や経済的な理由等でちゅうちょしている人には、業者の紹介や購入までの伴走支援を行うことで購入につながっている状況を確認しております。
 次に、生活保護世帯への対応については、新たに保護となり、エアコン購入のための持ち合わせがない場合は保護費で対応いたしますが、それ以外の場合は、国の通知において、エアコン購入は保護費のやりくりにより計画的に購入するものとされており、それが困難な場合は社会福祉協議会の生活福祉資金貸付制度の活用ができるよう定められており、この1年間で2件、ケースワーカーが支援し、設置している状況があります。
 次に、他の自治体での助成の状況ですが、県内ではエアコン設置に関する補助制度は実施されていませんが、県外の自治体では熱中症対策を目的とした事例が見られます。主な補助対象は、エアコン未設置の生活保護世帯や高齢者のみの世帯、非課税世帯などで、補助内容は、東京都内では上限10万円程度を全額補助、地方都市においては補助率2分の1で上限5万円までとする事例が多くなっております。
 こうした状況から、助成制度の実施についてですが、まず市としては、高齢者を熱中症から守るため、熱中症のリスクや予防についての周知を、支援者等と連携し、より丁寧に取り組んでいく考えです。具体的には、水分補給等の重要性の説明はもとより、エアコンを設置している高齢者には適切な使用に関する啓発を行い、エアコンの必要性を感じていない高齢者には、水分補給など具体的な熱中症対策を伝えてまいります。また、エアコンを必要としていて購入に至らない高齢者には、高齢者相談センターや自立相談支援センター等の相談窓口につなげ、購入までの伴走支援をすることで設置の支援をしていきたいと考えております。助成の実施につきましては、現状の対応を継続するとともに、引き続き状況を把握しながら、その制度の必要性について検討してまいります。
○正田洋一議長 24番寺田議員。
◆寺田元子議員 ただいまの部長のお答えで、市長がよくおっしゃっている誰一人取り残さない市政という三原市になるのでしょうか。やはり設置されていない生活保護を受給されている世帯や非課税の高齢者世帯の圧倒的な皆さんが抱えていらっしゃるところは、財政的な問題です。やっぱり10万円相当の購入費用と設置費用が併せてかかると。その費用の捻出が非常に厳しいという中では、この物価高騰の中で毎日食べていくことさえ大変だという状況の中で、とても欲しいけれども設置できないという環境にもあります。県内でどこもやっていないという残念な広島県内の状況ですけれども、だからといって様子見にしておくわけにはいかないと思います。伴走支援といいましても、貸付けは、やはりこれは毎月毎月ちゃんと返していかないといけない重荷を背負うことになります。そして、保護費のやりくりといいましても、もういっぱいいっぱいで、それでも足りない状況だという中で、やりくりはとてもできないという中で放置してはおけないという事態にもうなっているということですので、これは様子を見ていくということではなくて、しかも莫大な費用がかかることでもなくということですので、やる気で、ぜひ誰一人取り残さない市政のために助成制度を立ち上げていくべきだと思います。改めて市長の見解を伺いたいと思います。
○正田洋一議長 藤井保健福祉部長。
◎藤井宏道保健福祉部長 再質問にまず私のほうからお答えします。
 熱中症の発症は、高温多湿等の環境要因と水分摂取不足等の個人要因が複合的に重なることでリスクが高まることから、予防手段の一つとして、環境要因の改善を図る上でエアコンの使用は、効果があるとは理解してます。
 また、生活保護世帯のエアコン設置については、未設置の状況は担当職員が把握しており、設置を希望する場合は職員が相談に乗ることで設置に向けた支援に取り組んでまいります。その他の未設置世帯についても、さきに説明しましたが、高齢者相談センターや自立相談支援センター等に結びつけ、設置に向けた支援につなげるとともに、その他の熱中症対策に関わる周知啓発等と併せ、熱中症から高齢者を守るよう取組を進める考えです。熱中症対策につきましては、様々な関係者と連携するとともに、多様な手段による取組を進めてまいります。
○正田洋一議長 岡田市長。
◎岡田吉弘市長 熱中症から高齢者を守ってまいりたいというふうに私も常々思っております。熱中症になるその要因であったり、リスクを正しく理解をして、適切な行動を取るということが大事だというふうに思っております。市といたしましても、様々な関係者の皆さんと連携して協力しながら周知啓発に取り組んでまいりたいというふうに思っておりますし、支援者等を通じて、必要とされる方に対しての必要な支援を届けてまいりたいと思います。
 以上です。
○正田洋一議長 寺田議員、残り時間が迫ってますので、簡潔にお願いします。24番寺田議員。
◆寺田元子議員 今こそ必要な支援とは、助成制度を立ち上げることだというふうにもう言い切れると思いますので、そのことを来年度の予算の中に計上されることを強く求めて、質問を終わります。
○正田洋一議長 寺田議員の質問を終わります。
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