録画中継

令和7年第4回定例会
6月12日(木) 一般質問
新風
田中 裕規 議員
1 佐木島観光推進事業の内容について
 (1) 1億1,400万円の佐木島観光推進事業の内訳を問う
 (2) 佐木島観光推進の構想を問う
 (3) 高速船の利用客を増やす取組として、高い船賃の助成再開を
2 中山間地域活性化の取組状況について
 (1) 地域おこし協力隊の状況について
 (2) 「地域ビジョン」構想の現状と課題について
 (3) サテライトオフィス誘致状況について
 次に、10番田中議員。
      〔田中裕規議員質問席に移動〕
◆田中裕規議員 議長の許可をいただきましたので、既に通告の2件について質問をさせていただきます。
 まず1点目、佐木島観光推進事業の内容についてであります。
 かつて1,000人以上いた佐木島の人口は、平成22年820人ほどになり、15年後の今、580人程度に減少しています。この15年間の減少率は約30%と三原市全体に比べても非常に高い数値になっています。また、65歳以上の高齢化率は71%と極めて高く、これまで三原市内でも手本となる地域活動をしていた島民の皆さんも、高齢化によりこれまでのような地域活動ができなくなっています。その最たる例として、33回続いた佐木島伝統のトライアスロンが昨年夏で終了、市のイベントとして継続を望んでいましたが、かないませんでした。また、唯一の大型研修宿泊施設であったサギ・セミナー・センターも、維持費がかかるからという理由で昨年春に閉鎖、船賃も大幅に上がり、航路も変更され、島民の本土への行き来や観光客の往来にも大きく影響が出ています。さらに、2年2回1,000万円を市が支援したプロのロードレースも結局中止となり、島に何が残ったのか、結局何も残っていません。税金の無駄遣いになっていませんか。明るい話題といえば、高級リゾート別荘兼ホテルのNOT A HOTELが建設中ですが、残念ながら少人数の富裕層相手であり、島民の皆さんの関心と期待は薄い状態です。
 そうした中、令和7年度予算に3年間の継続事業で佐木島観光推進事業として本年度1億1,400万円が予算化されてます。佐木島のサイクリング環境を整備することにより、サイクリングの利便性を向上させ、寄附金を活用し、塔の峰千本桜への植樹を実施することで島の魅力を高め、佐木島の活性化及び観光促進を図ると予算審議資料には記載されています。しかし、正直言って佐木島を今後どうしていきたいのか、方向性が全く見えません。
 そこで、3点の質問を行います。
 まず1点目、佐木島観光推進事業の1億1,400万円の内訳についてお尋ねします。この事業の実施内容とそれぞれの予算額をお教えください。
 2点目、岡田市政になってからの佐木島に関する政策、施策は、先ほども述べましたが、本市の一大イベントの一つとなっていた佐木島トライアスロンの打切り、島民が継続使用を嘆願していた唯一の宿泊施設サギ・セミナー・センターの閉鎖、5,000筆もの船賃助成継続を求めた署名の却下など、佐木島の観光推進とは真逆の対応でした。市は、今後佐木島をどのようにしていこうと考えているのか、私は非常に理解に苦しみます。構想があればお尋ねします。なければなしでお答えください。
 3点目、三原港と佐木港を結ぶ高速船の利用客は、令和5年をピークに、運賃助成がなくなった昨年は8%も減少し、さらに今年になって前年対比5%減少しています。その理由は幾つか考えられますが、やはり大きなネックになっているのが高い船賃です。片道710円は他近隣航路に比べて極めて高く、島民や観光客の移動の足かせになっています。このままで行けば、減便、さらには航路廃止も考えられ、今のうちに手を打っておかなければなりません。少なくとも他航路並みの運賃まで助成し、利用客を増やす手だてを考えるべきと思います。結局は赤字分を県と尾道市と三原市で8割から9割補填しているわけですから、赤字額が減れば補填額も減少するはずです。一部だけの損得、これを見るだけでなく、全体最適による公平性、これを考えるべきですが、これに関し市長はどのように感じておられるのか。以前にもお尋ねしましたが、再度お尋ねします。
 以上、3点についてよろしくお願いいたします。
○正田洋一議長 植村経済部長。
◎植村正宏経済部長 御質問1点目についてお答えいたします。
 令和7年度の佐木島観光推進事業1億1,400万円の内訳ですが、三原市自転車活用推進計画に基づいてサイクリング環境を整え、観光誘客を推進するために、農道鷺浦町5号線約1キロメートルの路面舗装や景観に配慮した防護柵を設置する費用として1億1,350万円を、また桜の保全活動に対する企業からの寄附金を活用した塔の峰千本桜への桜の植樹費用として50万円となっております。
 なお、佐木島のサイクリング環境は、令和7年度から3年間かけて整備する計画となっており、島内を周遊する道路への路面標示を令和8年度及び令和9年度に予算計上を予定しております。
 次に、2点目についてお答えいたします。
 佐木島では来年4月にNOT A HOTELの開業が予定されており、世界的に著名な建築家が設計した富裕層向けの施設が建設されるため、国内外から佐木島に対する認知度と注目度が高まるものと期待をしております。
 また、これまで島民が主体となって運営されてきたトライアスロン大会やプロの自転車ロードレースなどの開催実績がある佐木島は、交通量が少なく、自転車での走行に快適な道路環境であるため、サイクリストからサイクリングの島として認知されています。加えて、近年は島内滞在の拠点となるゲストハウスや移住者が経営する飲食店など立ち寄りスポットが充実してきており、佐木島を訪れる観光客の満足度を高める環境は整ってきていると考えております。現在、地域連携DMOの株式会社空・道・港では、市内各地の特色を生かしたツアー造成する部会を設けており、その部会の一つである佐木島部会とも情報を共有するなど、連携して取り組んでおります。これまで地域とともに構築してきた観光資源と併せ、サイクリング環境を整備し、佐木島に観光客を呼び込むことで本市での観光滞在時間の延長につながるとともに、市内での飲食や宿泊などの経済効果につながるよう、今後も引き続き地元や関係機関と連携してまいります。
 御質問3点目にお答えいたします。
 三原港と佐木港を結ぶ定期航路の運賃については、令和3年5月にフェリー航路再編が実施された際、大幅値上げによる激変緩和措置として、令和3年度から令和5年度までの3年間、運賃の一部を支援いたしました。佐木島の住民の皆様にとって航路が唯一の交通手段であることは十分に認識しており、航路を維持することが大変重要であると考えておりますが、航路運賃は航路事業者が運賃の上限額について運輸局長の認可を受けて設定されたものであり、他の公共交通においても定められた運賃の負担をいただいている中で、当該航路のみ運賃支援を恒常的なものにすることは困難と考えております。
 市としましては、佐木島の住民の皆様の生活に必要不可欠な航路を安定的に維持するため、航路事業者側への支援をはじめとする必要な取組を引き続き進めてまいりたいと考えております。加えて、これまで地域とともに構築してきた観光資源と併せ、サイクリング環境の整備とともに、地域連携DMOの株式会社空・道・港が造成するツアーとの融合によって佐木島の魅力をさらに高め、訪れたい目的地となることにより航路利用者が増加するよう今後も促進してまいります。
○正田洋一議長 10番田中議員。
◆田中裕規議員 それぞれに答弁いただきました。今の答弁に関し、再質問4点行います。
 まず1点目、本年度の佐木島観光推進事業費1億1,400万円は、NOT A HOTELのための農道整備、これに1億1,350万円、千本桜への桜植樹費として50万円とのことでした。NOT A HOTELが建設される割石半島先端の土地は、NOT A HOTELが全て購入されたと聞いています。この道路は、入り口側を除き、農道としての機能はなくなり、先端部はNOT A HOTEL専用道路となります。これを農道整備の位置づけで整備していいものか、またこの部分を売却できないのかをお尋ねいたします。
 2点目、佐木島のサイクリング環境を3年かけて整備する計画で、令和8年、9年度で島内を周遊する道路への路面標示を予定しているとのことですが、数千万円がかかると予想されています。車も数えるほどしか通らない県道で、信号機もなく、右に行こうが左に行こうが問題ない島です。なぜ自転車ピクトグラムのような路面標示が必要なのか、理解ができません。もっと必要なところに税金を使ってくれとの島民の声が上がっています。例えば、船賃の助成に充ててほしい。島民だけであれば10年近く値上げ分の補助ができます。また、夜でも道路が視認できるよう、消えかかっている道路の白線を引き直してほしい。桜シーズンは大変にぎわう塔の峰のバイオトイレは、すぐに容量オーバーして使用できなくなるので、水洗トイレに変えてほしい。島内の移動手段としてレンタサイクルを充実させてほしい。休憩所やトイレも足りません。もっと島民や観光客の意見を聞き、ニーズに合った施策、これを実施すべきと思いますが、必要のないピクトグラム路面標示を見直すことができないのか、お尋ねいたします。
 3点目、そもそもサイクリング環境を整備し、佐木島に観光客を呼び込むことで滞在時間の延長を図り、市内での飲食や宿泊などの経済効果につなげるとの考えですが、すぐ横にサイクリングの聖地としてしまなみ海道があります。年間30万人以上がサイクリングで来ると言われています。そうした環境下で佐木島にサイクリング客をどう呼び込もうとしているのか、構想がよく分かりません。
 お尋ねします。
 現在、佐木島にどのくらいのサイクリング客が来ているのか、また誰をターゲットにして、どこまで伸ばそうと考えているのか、さらにどうやって市内での飲食や宿泊などの経済効果を上げようと考えているのか、サイクリング環境整備の構想をお尋ねいたします。
 4点目、船賃の助成については、地域の状況により応分の負担をいただいており、当該航路のみ運賃支援を恒常的に行うことは困難との以前と変わらない答弁でした。
 さきにも述べましたが、船の利用客が減れば行政による赤字補填額が増加します。利用客が増えれば補填額が減るわけです。航路を維持するためにも利用客を増やす取組を市ももっと真剣に考えてよいと思います。当然、島を訪れたい目的地となるような魅力向上も必要ですが、値上げ190円分の全額とは言いません。半額補助をすることによって利用客を約16%増やせれば、売上増と補助額はほぼ同じになります。しかも補助額は数百万円で済む概算です。数千万円かけるピクトグラム路面標示より、こちらの試験施策を将来に向けて実施してみるべきと考えますが、理事者の見解をお尋ねします。
 以上、4点の再質問についてよろしくお願いいたします。
○正田洋一議長 植村経済部長。
◎植村正宏経済部長 再質問いただきました。
 まず、1点目にお答えいたします。
 割石半島先端の農道部分は、市が管理する公道の位置づけであり、市が整備することができます。また、公道であり、サイクリングコースなどとして観光推進を図るため、現状では売却はできないものと考えております。
 次に、2点目についてお答えします。
 令和8年度及び令和9年度に計画しております島内周遊道路への路面標示につきましては、サイクリングを推奨しているエリアを利用客に分かりやすく提示することで、自動車等にとっても安全な道路となるよう整備をしてまいります。
 また、施設整備やレンタサイクルなど佐木島の観光に関して課題があることは認識しており、他の観光施設とのバランス等を考慮しながら今後研究してまいります。
 続いて、3点目についてお答えいたします。
 現在佐木島を訪れるサイクリストの数は、正確に把握はできておりませんが、フェリーや高速船に自転車を載せて来島された方は、令和5年度1,134人、令和6年度1,943人と増加傾向にあります。
 次に、ターゲットは、比較的起伏が少なく、瀬戸内海の景色を楽しみながらサイクリングができることから、ファミリー層やインバウンドを想定しております。また、プロの自転車ロードレース大会が開催された実績もあり、本格的なサイクリストの来島も期待をしております。本事業を通して、サイクリングを楽しめる島としての佐木島の認知度を向上させ、さらには本市の観光誘客につなげていきたいと考えております。
 また、市内での経済効果ですが、地域連携DMOが造成するツアーにサイクリングを盛り込むなど誘客を図ることで、飲食や宿泊などの観光消費額の増加を期待しております。
 最後に、4点目についてお答えいたします。
 先ほどの答弁の繰り返しになりますが、当該航路のみ運賃支援を恒常的に行うことは困難であり、佐木島の住民の皆様の生活に必要不可欠な航路を安定的に維持するため、航路事業者に対する支援を継続して実施してまいりたいと考えております。まずは、観光推進施策として島の魅力を向上させ、佐木島への来島意欲を高めることで観光促進につなげてまいります。
○正田洋一議長 10番田中議員。
◆田中裕規議員 再質問に答弁いただきました。
 再質問1点目については、NOT A HOTELのためだけに1億1,350万円をかけることが税金の使い道として正しいと言えるのか、市民に納得してもらえるのか、大変疑問なところがあります。
 再質問2点目のピクトグラム路面標示の必要性については、利用者に分かりやすく提示することで自動車等にとっても安全な道路となるように整備するとのことですが、サイクリングができるメイン道路は県道1本だけです。何で路面標示が必要なのか、ピント外れの政策になっていませんか。島内の他の観光環境の整備は、他の観光施設とのバランスなどを考慮しながら研究していくとのことですが、佐木島の観光推進事業をやるのではないんですか。再質問3点目の答弁も含め、佐木島観光推進事業の構想は全くはっきりしていない。また、サイクリング環境整備の構想も、一体何が目的で、具体的に何を達成させようとしているのかが描かれないままスタートしようとしていませんか。これは大いに問題があります。数千万円以上かける事業として、民間企業ではこれはあり得ません。
 再々質問です。
 1点目、もう一度目的と目標を明確にし、目標達成のための戦略として、今これが必要なためやるんだと言えるようにしていただきたい。やっているふうの目先の対応だけの成果が出ないやり方は、税金の無駄遣いです。その辺についてどう考えるのか、理事者の見解をお尋ねいたします。
 2点目、再質問4点目の質問は、無駄なピクトグラム路面標示に数千万円をかけるよりは、利用客を増やす施策として数百万円で値上げ分半額の運賃助成を試験的にしてみるべきではないかと問うたわけですが、それに対する答弁になっていませんので、再度お尋ねいたします。
○正田洋一議長 植村経済部長。
◎植村正宏経済部長 再度御質問いただきましたので、お答えいたします。
 本事業は、三原市自転車活用推進計画に基づき、市民の健康増進や交通安全、観光振興などを目的に実施するとともに、三原市観光ビジョンにおける観光客数445万人、観光消費額154億円、1人当たりの観光消費額3,500円という令和10年に向けた目標と、鷺浦町内会が作成した地域ビジョンに掲げる地区外からの来訪者3万5,000人という目標に向け、サイクリング環境整備を実施していくものでございます。
 次に、利用客を増やす施策として運賃助成を試験的に実施してみるべきとの御提案でございますが、観光誘客の増加の観点から、今後幅広く研究してまいります。
○正田洋一議長 10番田中議員。
◆田中裕規議員 今言われました目標を達成するためには、もう少し緻密な戦略が必要です。今のようなやり方では、到底目標は達成できないと思います。もう一度議員や市民が納得できるような戦略を立てていただくことをお願いして、次の質問に移ります。
 2件目の質問は、中山間地域活性化の取組状況についてであります。
 現在、本市の中山間地域は、人口減少と少子高齢化により衰退が止まらない状況になっています。特に若い世代がいなくなっているのは周知のとおりで、あと5年、10年もすれば限界集落が数多く発生するのは明白です。今でもスーパーマーケットの撤退による買物が難しくなった方や移動が困難な交通弱者が大和町や久井町では増えつつありますが、民間任せの短期的対応があるかないかで、中長期的な視点による政策が全くありません。中山間地域は無視されていると感じておられる方が大勢おられることを知っていただきたいと思います。
 このような状態になる最大の要因は、仕事が少ないことです。若い世代を引きつける仕事が中山間地域にはほとんどないため、Uターン、Iターン、Jターンする若者がほとんどいません。どうやって仕事をつくっていくか、これが大きな課題と言えます。
 そこで、今行っている本市の中山間地域活性化の主な取組を整理してみると、まず1番目が、地域おこし協力隊活用事業があります。これは、都市部の人材を地域おこし協力隊として配置し、地域や各種団体と連携した地域おこし活動を行うことにより、地域力の維持向上を図るとともに、任期後の起業、定住につなげることを目的としています。
 2つ目が住民組織活動支援事業で、ボランティア・市民活動サポートセンターと連携し、住民組織やボランティア、市民活動団体に対する支援を行うことにより、地域活動の活性化と担い手の確保、育成を図り、地域経営と市民協働のまちづくりを推進する目的です。地域ビジョン策定の支援や策定した住民組織に交付金を交付しています。
 3つ目は、サテライトオフィス誘致事業ではないかと思います。中心部だけでなく、中山間地域へ場所を選ばないテレワークに適したIT関連事業者の誘致を行っています。特に旧和木小学校は、数千万円、6,000万円くらいじゃなかったかと思いますが、をかけてリノベーションし、IT関連事業者の誘致を平成31年から行っています。これにより、若い世代の移住者を増やすことを狙っていたと思います。
 主な取組は以上の3項目ではないかと思いますが、これらの現在の状況について3点お尋ねします。
 まず1点目、現在地域おこし協力隊は9人のようですが、令和7年度中に任期3年を満了する隊員が4人いるとのことです。新規隊員の募集については、どのような分野、要件で募集をかけるのかをお尋ねいたします。
 また、これまで何人が地域おこし協力隊員として採用され、卒業し、現在定住している方は何人で、事業分野として何をしているのかもお尋ねいたします。
 さらに、今後、何人まで採用する計画なのかの構想もあれば、お尋ねします。
 2点目、地域ビジョンを策定し、交付金の交付を受けている組織は20あるようですが、高齢化により現状維持の活動で手いっぱいの状況にあり、思った成果が出ていないように感じます。問題は、担い手や地域経営のスキルと行動力を持った人材がいるかどうかだと思います。地域ビジョン構想はすばらしいとは思いますが、現状の課題をどう捉え、今後どのように発展させていこうと考えているのかをお尋ねします。
 3点目、本市のサテライトオフィス誘致事業は、平成31年より毎年約600万円から1,000万円強の予算を取って活動していますが、これまでの誘致状況と従業員の雇用、三原に住民票の有無も含めてどのような状況なのかをお尋ねいたします。
 また、当初の計画どおり進まない要因は何だと考えているのかもお尋ねします。
 以上、3点についてよろしくお願いいたします。
○正田洋一議長 磯谷経営企画部長。
◎磯谷吉彦経営企画部長 3点の御質問をいただきました。そのうち2点について私のほうからお答えをいたします。
 1点目、地域おこし協力隊の状況につきましては、現在、本市では9人の隊員が活動しており、そのうち今年度中に任期満了を予定している4人について、新規の募集を計画しております。募集に当たっては、主に中山間地域の住民組織に対してのニーズ調査や庁内各課への照会等を経て、分野や要件などを決定しています。この結果を踏まえ、今回の募集分野としては、デジタル活用の推進支援、障害者就労等支援、地域創生、商店街の活性化、移住・定住、関係人口、空き家活用などに加え、自由提案型のいずれかで応募をいただくことを予定しております。
 次に、これまでの協力隊の採用及び定住の状況ですが、平成25年度から配置を開始し、現役の隊員を含めこれまでに27人配置しています。このうち18人が退任し、現在も市内に定住している者は10人となっています。
 また、定住者の事業分野としては、市内事業所への就職が3人、就農が4人、ゲストハウスやパン工房などの起業が3人となっています。
 今後の採用については、現在の定員としている9人程度が市内にバランスよく配置できていると考えており、当面はこれを維持し、効果的に活動できるよう取り組んでまいります。
 続けて、2点目の地域ビジョン構想の現状と課題についてお答えします。
 地域ビジョンの策定支援は平成31年度から取り組んでおり、令和6年度までに21地区においてビジョンが策定され、また今年度中に2地区が新たに策定する予定です。市といたしましては、その策定作業への助言等を行い、取組を推進する財政支援として地域経営推進交付金を交付しています。
 課題としては、担い手不足等による活動の停滞や人材育成の必要があることなどを認識しています。この対策としては、ビジョンの改定に対する支援や未策定地域への策定に向けた支援などに加え、地域おこし協力隊員の活用や地域支援員の配置、移住・定住の取組などを具体的に支援することで、ビジョンの取組による地域の維持、活性化を図ってまいります。
○正田洋一議長 植村経済部長。
◎植村正宏経済部長 御質問3点目について、私のほうからお答えいたします。
 中山間地域の活性化や交流人口の増加等を図るため、広島県の事業であるチャレンジ・里山ワークと連携して、大和町にある旧和木小学校の一部をお試しサテライトオフィスとして平成30年度に整備しました。当初は大和町への誘致活動を行っておりましたが、本市には少ないIT関連企業の誘致による地域経済の活性化を図るため、現在は市内全域で取り組んでおります。
 本事業による誘致状況は、これまで大和町に2社、城町に1社の合計3社を誘致しており、市民の採用や従業員の本市への移住によって、合計で4名の雇用につながっております。
 目標数値としては、令和6年度までの長期総合計画において5社の誘致を掲げておりましたが、達成には至っておりません。
 誘致活動により接触した企業は、地方での人材確保や新規顧客の獲得などを求めていますが、市内企業において人手不足の状態の中、人材確保が進まないため、誘致につながらないと考えております。こうした状況を改善するため、令和5年度から女性デジタル人材育成事業を開始し、令和6年度からは企業ニーズの高い顧客管理などの資格取得を目指した講座としてみはら TECH WOMANも開催するなど、人材育成につながる事業を通じて引き続きオフィス誘致を進めてまいります。
○正田洋一議長 10番田中議員。
◆田中裕規議員 地域おこし協力隊の状況、地域ビジョン構想の課題、サテライトオフィス誘致状況について答弁いただきました。
 実はこれらを融合した新たな取組として、IT社員を地域おこし協力隊として採用しながら、大和町の旧和木小または大和支所3階の空き部屋でITベンチャーを立ち上げてもらい、本市のデジタル化推進と地域課題解決や地域産業振興に取り組んでもらうことで、ITベンチャー企業を育成しながら新しい力を大和町に入れる政策を提案する予定でした。しかし、企業の営利目的に地域おこし協力隊制度を活用するのは本来の趣旨から外れるとの指摘があり、今回は詳細を述べませんが、数年やって成果の出ないものは、その原因に対して新たな発想による対策を打つ必要があると思います。
 そこで、3点の再質問を行います。
 まず1点目、現在、本市の地域おこし協力隊員数は9人で、市内にバランスよく配置できており、当面はこれを維持するとのことですが、地域おこし協力隊の採用数昨年全国1位の自治体は、島根県海士町の84人です。本市も目的をはっきりさせれば、採用はもっと可能だと思います。地域おこし協力隊を特に大和、久井、八幡などの中山間地域の活性化手段として配置人数を増やし、有効活用することは考えられないのかをお尋ねいたします。
 2点目、地域おこし協力隊の定着率は、広島県は平均75%です。本市は56%と低くなっている理由は何だと考えているのかをお尋ねします。
 また、定着率を上げる取組も必要と思いますが、何か方策を考えているのかをお尋ねします。
 3点目、成果が出ないものについては、新たな発想による対策が必要と言いましたが、女性デジタル人材育成事業としてみはら TECH WOMANの開催は面白いと思います。実施状況について、昨年は何人が受講し、卒業は何人で、就職にどのようにつながったのかをお尋ねいたします。
 また、市内企業における需要、必要数と供給、希望者数、これはどのくらいと見ているのか、これも分かればお尋ねいたします。
 以上、3点についてよろしくお願いいたします。
○正田洋一議長 磯谷経営企画部長。
◎磯谷吉彦経営企画部長 再質問3点いただきました。そのうち2点、私のほうからお答えいたします。
 再質問1点目、地域おこし協力隊の人数についてお答えします。
 協力隊の配置目的は、地域課題に向き合い、地域にある資源を生かして、活動を通じて地域の活性化を図っていくことです。この目的の達成に向けて、各隊員が前向きに積極的な活動を行っていくためには、着任後に地域と良好な関係性を築くところから、日々の活動のサポートや起業、就業など退任後の自立、定住に向けてフォローアップに至るまで、活動期間を通じた支援が必要です。また、協力隊の配置に係る経費は、国からの財政措置があるとはいえ、人数が多くなるほど市の一般財源による負担の増加が見込まれ、かつ協力隊を適正にマネジメントできるよう、市の職員も適正な人数の配置が必要となるなどの課題があります。したがいまして、現時点では、まずは定員としている9人の配置をしっかりと行い、その活動が効果的で活発なものとなるよう支援していくとともに、協力隊だけでなく地域支援員との連携や地域ビジョンの策定、改定といった取組などを組み合わせながら、中山間地域の活性化に向けて取り組んでまいります。
 続いて、2点目の地域おこし協力隊の定住率についてお答えします。
 本市が56%、広島県の平均が75%との御指摘でございましたが、広島県の平均が75%というのは、平成31年度から令和5年度までの定住率です。本市における同期間の定住率は69.2%であり、これは全国平均の68.9%と同程度になっております。さらに、令和3年度以降の直近で見れば、本市の定住率は77.8%、令和4年度以降では100%定住している状況であります。
 このように向上した要因としては、隊員及び受入れ側の地域、そしてサポートする市の3者において、協力隊の制度やその役割、機能などをお互いにしっかりと理解し、連携が強化されたことが挙げられると考えています。加えて、本市では、令和3年度から外部の専門家をアドバイザーとして設置し、日々の活動のサポートや起業、創業などに向けた支援を行うとともに、令和4年度からは着任前のおためし協力隊制度を実施しており、これらの取組も近年の定住率向上につながっていることを実感しております。今後も地域おこし協力隊の取組をはじめとして、地域に寄り添う支援を通じて中山間地域等の活性化を図ってまいります。
○正田洋一議長 植村経済部長。
◎植村正宏経済部長 再質問3点目についてお答えいたします。
 みはら TECH WOMANは、世界的なシェアを持つ顧客管理システムの学習を通じて、ITスキルの習得と資格取得、就労までをサポートするプログラムです。在宅ワークも可能であることから、市内女性への就労支援を主な目的として、定員10名で実施しております。IT未経験の方を対象としており、実務研修も含む長期間のプログラムとなることから、内容を理解していただくため、事前説明会を経て受講申込みをいただいた方全員と面接を行った上で受講者を決定するという手順を踏んでおります。
 令和6年度の実施状況としましては、事前説明会の参加者35名、申込者15名、受講者10名でスタートし、1名が途中辞退したため、卒業者は9名です。そのうち現在2名の方が業務委託契約により就労されており、そのほかの方も自己学習と就職活動を継続されている状況と伺っております。
 なお、本プログラムで学習する顧客管理システムは、幾つかの市内企業で導入していることは把握しております。一方、市内企業におけるシステム開発者や管理者としての採用ニーズは限定的であることから、みはら TECH WOMANで育成した人材に対する市内企業の需要や供給の状況に関しては、具体的な人数は想定しておりません。本プログラムの想定就職先は、市内企業を含めた全国の企業を対象と考えております。
○正田洋一議長 10番田中議員。
◆田中裕規議員 再質問に対し答弁をいただきました。
 地域おこし協力隊の状況については分かりました。
 また、みはら TECH WOMANについては、採用ニーズが限定的とのことで、何を目標に実施しているのか、構想がいま一つ分からないところがありますが、本題と離れていきますので、またの機会に質問をさせていただきます。
 いずれにせよ、今までのような取組だけでは中山間地域は消滅地域になっていきます。私はそれはまずいと思います。合併前の旧市町村単位、現在の支所単位でもっと独立性を持たせ、それぞれで地域おこしを考えさせ、実行させる仕組みが必要ではないかと思っています。危機感を持って新たな取組を考えていただくことを要望して、私の質問は終わります。
○正田洋一議長 田中議員の質問を終わります。
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