録画中継

令和6年第4回定例会
6月7日(金) 一般質問
みらい
正田 洋一 議員
1 人口獲得施策と企業誘致について
 (1) 本市の強みをどう見せているのか(いくのか)
 (2) どのような産業特性の企業の誘致を目指すか
 (3) 今後の企業誘致の進め方について

2 デジタル化の取組について
 (1) 道路・河川の異常通報システムの運用状況について
 (2) 機能向上に対する利用啓発について
11番正田議員。
      〔正田洋一議員質問席に移動〕
◆正田洋一議員 議長に発言の許可をいただきましたので、通告しております2件について質問をさせていただきます。
 まずは、人口獲得施策と企業誘致についてであります。
 本郷産業団地に世界的大手IT企業の誘致に成功し、本市は期待にあふれています。一方で、雇用が少ないとネガティブに捉える人が少数いることも確認しています。私はポジティブに捉えています。新しいドメインの企業が来るということは、今までと違う人材がこの三原に来ていただけるというのは、本市にとって大きなプラスになると思います。
 また、この企業の誘致によって1,000億円の投資が本市に来るというのも大きなトピックスであり、コロナウイルス感染症問題で疲弊している三原のまちによい経済的な波及効果を生んでほしいし、それはあるんではないかというふうに思っています。
 今回の一般質問は、企業誘致と人口獲得におけるこの先の三原の方向性や考え方についてお聞きをしたいものです。
 先日、本町の歴史の先生、橋本先生、九州大学の元教授で三原出身の清水先生の三原市史を読む会で私が感じたことがあります。三原市は上手に外から来る人を受け入れる度量がある。地域の人たちに懐の深い人たちが多く、そういう地域性を持っているという特徴があると捉えています。よく尾道人と比較して商売が下手だとか、そういうネガティブな捉え方もあるのですが、三原人は、それはそれで三原の外から来る人にもフェアで、受け入れる土壌があり、内外の人材を活用して発展してきた歴史があるというふうに私自身は読み取ったわけです。ただし、現在は企業の撤退が相次ぎ、衰退のフェーズに入ってしまっています。今回の企業誘致も人の誘致もやり続けなければ、衰退を迎えるということだと思います。今回、本市が世界的IT企業の誘致をきっかけに、三原の発展の第3の波になったらいいなというふうに私は思っています。そして、その先の考え方、戦略を持っていただきたいと感じておりますので、お聞きしようと思ったわけです。
 今回の好機を、私、先ほどポジティブというふうに言いましたが、アグレッシブに変えていくのかについてお聞きをいたします。
 (1)番、企業の誘致に当たり、現在、本市の強みを今まではどう捉えてきて、どうアピールをしたのか。また、今回の成功体験を踏まえ、どう発展させていくかについてお聞きをしたいと思います。
 企業誘致といえば、一般的に場所を用意して、立地に必要な支援を行って、税制優遇を行う。また、働く人にマッチする生活環境などを準備して売り込むわけですけれども、多分場所を用意して、立地に必要な費用を支援して、税制優遇を行うというところまでは日本全国のどこの自治体も行っていることで、そこが競争する部分ではなくて、そこはマスト、やらなくてはいけないこと、最低限の部分で、それ以外が勝負すべき特徴になると思います。そういう意味では、例えば豊かな人材がいるであるとか、三原に来てくれる人、転居してくれる人の生活環境などをどう強みにしていくかがポイントだというふうに思っています。現在の子ども・子育て政策も強みになり得ると思います。これもマストな政策に移行しつつあるなというふうに思いながら、そこの部分の区別化をして、強みにしていただきたいと思っています。企業向け、働く人向け、両方についてお聞きをいたします。
 (2)産業特性についてお聞きをいたします。
 第2期三原市まち・ひと・しごと創生総合戦略では、ICT等情報通信分野の働く場の開拓とあります。来ていただける企業はどんな企業でもありがたいというふうに思ってますが、本市にどんな産業特性の企業の誘致を目指すのかということをお聞きしておきたいというふうに思います。
 (3)本郷産業団地は完売をいたしました。これは成果ですけれども、次の戦略を考える時期に来ていることをこの質問で問題提起をしておきたいと思います。新たな場づくりの課題も含め、今後の企業誘致の取組についてお聞きをいたします。
○岡本純祥議長 植村経済部長。
◎植村正宏経済部長 御質問1点目にお答えいたします。
 企業誘致の際、本市の強みとして、まず企業側へアピールする要素としましては、まず立地のよさが挙げられます。中四国のほぼ中心に位置し、交通アクセスがよく、温暖な気候で地震や災害リスクが低いなど、本市は恵まれた立地条件を有しています。加えて、本郷産業団地においては広大な面積、西部工業団地においては豊富な工業用水といった企業進出の決め手となり得る要素のほか、立地奨励金や税制優遇制度といった資金面の支援、また女性就労支援などの人材確保の取組も併せてお伝えをしております。また、労働者側の視点では、通勤などの交通アクセスがよいことに加え、住宅、上下水道、商業施設、医療機関、教育機関といった生活インフラが整っていること、子育て世帯への手厚い支援など、本市の住み心地のよさも大きな強みであります。
 このたび大手IT企業グループの大規模なデータセンターの進出地に選定され、災害リスクが低く、安全な土地であることなど、本市の優位性が今後世界的に認知されることから、さらなる情報関連産業の誘致に力を入れてまいります。
 次に、御質問2点目につきましては、このたびのデータセンターは、本市では数少ない情報通信業に分類され、生成AIの登場などデジタル化の進展に伴いさらなる成長が見込まれる産業であり、今後の本市経済の活性化の一翼を担う産業の立地に成功したと考えております。
 一方、歴史的にも本市の基幹産業である製造業は、雇用と付加価値の創出が期待できる重要な産業であると認識しており、引き続き製造業を中心とした誘致活動を継続することに加え、情報通信業の誘致にも取り組み、成長が見込まれる多様な産業の集積を図ってまいりたいと考えております。
 次に、御質問3点目つきましては、現在埋立てが進んでおります貝野地区や沿岸部の民間遊休地への企業誘致活動を積極的に行ってまいります。このエリアは、周辺に工業用水が整備され、多様な業種のニーズに対応できるものと考えており、引き続き広島県と連携してまいります。
 また、企業誘致に加え、市内企業の投資促進による成長も重要であると考えております。そのため、企業の立地や拡張意向を逸することのないよう、市内企業の動向調査を行い、新たな産業用地の必要性を含めた本市における今後の企業立地方針の策定について検討してまいります。
○岡本純祥議長 11番正田議員。
◆正田洋一議員 答弁をいただきました。
 答弁の中に災害リスクが低い安全な土地であることが世界的に認知できたというようなお答えがありましたね。あと、水という強みもあるということを、私、忘れておりましたが、本市の強みを整理してお答えいただきました。引き続き、本市の強みというのを増やしていただきたいというふうに思いました。
 先日、私、印西へ行ってきました。三原と土地の広さとか環境とかそういったものは全然違う場所だったんですが、私、ちょうど20代前半のときにあの付近で携帯電話の基地局開発をしておりまして、非常に印象に残る土地だったもので、30年ぶりに訪れて、すごくまちの変化というの感じました。驚きました。企業誘致でまちがこんなに変わるんだなということを実感しました。同じというわけではないと思いますが、印西にも学ぶべきことは学んでいただきたいというふうに思います。
 次に、産業特性についてですが、分かりやすい説明でありがとうございました。伝統ある製造業及びICT分野、簡単に言うなよと皆さんおっしゃるかもしれませんが、今の企業の誘致も大変苦労されたんだというふうには思いますが、ぜひともチャレンジしていただきたいと思います。引き続き取組をお願いしたいというふうに思います。
 場づくりについては、貝野と民間遊休地という御回答でした。新たな産業用地が必要かどうかというところを再検討すべきではないかということをここで提案をしておきたいというふうに思います。今後、企業誘致方針なんかも、議会といいますか、市民の皆様にもお示しをいただきたい。そうしていただけるとうれしいです。というのは、やはり産業が地域の活力を生むという意味では、期待感の醸成ができるというふうに私は考えているわけです。多分市民の皆さんもそれが知りたい情報なんではないかというふうに思います。
 あと、市内企業の投資促進という視点は、すいません、私にはありませんでした。今回の答弁で答えていただきましたが、この付近もちょっと具体的なお示しを今後知りたいなというふうに感じたところです。
 企業誘致の全体像というのを簡単にこの場で御説明していただいて、ある程度理解はできたつもりでございます。私の質問の意図というのをお答えいただけたんではないかと思いますので、引き続きしっかり取り組んでいただきたいということをお願いしたいと思います。
 次に行きます。
 デジタル化の取組についてお聞きをいたします。
 タイトルはちょっと大層になってしまいましたけれども、聞きたいことは一つの仕組みであります。デジタル化の取組の中で、市の申請書類なんかがすごくデジタル化されているなというふうに思っています。私自身も町内会長の業務であるとか、会社も経営しておりますので、会社のいろんな申請業務というのがデジタル化されて、紙にエクセル、ワードで書いて、判こを押して、市役所の窓口に持ち込むとか、判こを押して、郵便切手を貼って出すというような作業がすごく減ってきました。QRコードを読んで更新ボタンを押せば更新ができるということで、非常にデジタル化が進んでいるなというふうに思っています。内部業務は私には分かりませんけれども、着々と進んでいるような印象を受けます。
 一方で、こんなデジタル化の進展が行われている中で、取り残される市民がいるというふうにネガティブに捉えられる側面があるのも事実です。本当はそうじゃないのになというふうに私は思っているわけですけれども、今回私が質問するこの仕組みを取り上げさせていただいたのは、最も分かりやすい事例で、これを利用するとデジタル化の恩恵、よさというのが実感できるからであります。
 この道路、河川の改修システムについては、令和4年2月議会で提案をさせていただいています。前市長の時代にも提案をさせていただいたんですが、会議録が見つからなかったのでいつか分からないんですが、令和4年2月議会で提案をさせていただいて、すぐに形にしていただきました。おさらいになりますけれども、端的に言うと、道路や河川の不具合を写真に撮って、スマホやパソコンから通報する仕組みです。これについてお聞きをしたいと思います。
 (1)番、この運用状況についてお聞きをしたいと思います。
 モデルケースということで、須波地区、本町地区、小坂地区を指定していただいて、テストした後にリリースをしていただきました。当初は取材を何件かいただきまして、私が住む本町地区はNHKさんの取材もお受けいたしました。大変便利な機能で分かりやすい仕組みであると。最初はよかったんですけど、新聞紙上で少し伸び悩んでいるという報道がされました。その中に市のコメントで、周知不足というコメントがありましたが、現在の運用状況についてお聞きをしたいと思います。
 (2)番、機能向上及び啓発についてお聞きをしようと思います。
 機能向上、具体的にはGISの活用、Geographic Information Systemですか、直訳すると地図情報システム、もっと単純に言うと、地図上で通報した場所の状況が確認できる仕組みというのがもうあるというか、今途中なんでしょうけれども、こういった利便性とか見える化の向上がより利用率のアップにもつながるし、デジタル化の理解増進につながると思いますが、その付近の今後の進め方、スケジュールについてお聞きをいたします。
○岡本純祥議長 山本建設部長。
◎山本章博建設部長 御質問にお答えします。
 最初に、1点目の本システムの運用状況ですが、令和5年10月から本格的な運用を開始しており、その利用状況は、令和6年2月末までの5か月間で60件、月平均で12件の通報を受け、同期間中の全体通報件数469件中の約13%と低い状況でした。
 運用開始に当たっては、様々なメディアに取り上げていただきましたが、市民への周知が十分でないと考えられたため、令和6年3月からは、広報みはらのみはらのひろばコーナーにおいてシステム利用の記事を毎月掲載するとともに、市ホームページのリンク先をトップページに配置するなどの改善を行っております。改善後の令和6年3月から5月末までの3か月間の利用状況は63件、月平均にすると21件の通報を受け、全体通報件数449件中の約14%となっております。また、通報者の内訳を見ますと、テスト期間中に協力いただいた地区の方や議員、職員を除いた方からの通報割合が52%から71%と増加しており、少しずつではありますが、改善効果があったものと考えております。今後も引き続き、このシステムがより多くの人に利用していただけるよう、広報活動などを取り組んでまいります。
 次に、御質問2点目、機能向上に対する啓発についてお答えします。
 通報した内容の進捗状況を確認する場合、本システムが運用開始した当初は、メールアドレスを入力した通報者に限り自動返信メールでお知らせするマイページにより確認できることになっており、それ以外の方法では確認できない仕様でありました。このため、令和6年3月から、市ホームページに掲載しているデジタルマップみはらを利用して、進捗状況を確認できる仕組みを整備しております。具体的には、GISと呼ばれる地理情報システムを利用して、通報内容や対応状況などの情報を掲載したマップを追加し、誰でも閲覧できる状態にしております。このような機能につきましても、広く市民に周知していくとともに、今後はマップに掲載する情報の内容など、利用者からの御意見も伺いながら改善を進め、本システムの利用促進につなげていきたいと考えております。
○岡本純祥議長 11番正田議員。
◆正田洋一議員 答弁をいただきました。
 今回質問した趣旨は、せっかく提案を形にしていただいて、注目も浴びて、面白い仕組みができたけど利用が進まないというちょっと私も悔しさみたいなのがありまして、機能向上も含めた、知っていただきたいという意図も含めてこの議会の場で質問をさせていただこうというふうに考えたところです。
 しかし、これは一番分かりやすいデジタル化の事例で、市民の皆さんも本当に簡単に利用できる仕組みなんで、もう少しユーザーインターフェースの改善、操作性、使いたくなるような機能、機能を使いたくなる見た目ですか、そういったところの進化を少し考えていただきたいなというふうに思うわけです。
 先ほど件数の中に議員と職員は除いた件数が入ってたので、私がよく使っているのは除かれてるんだと思いますけれども、先週も私が通報したら、1日で答えが返ってきました。道路に穴が空いてたんですけれども、1日で道路の穴を埋められていて、答えが返ってきました。あっという間にできることはすぐやっていただける非常に便利なツールであります。これをデジタル化することによって、市民の利便性も高まるし、多分職員の労力も通報する側の労力も少なくなるわけです。以前だと電話をして、ここはどこで、地図を赤でマークして、窓口へ持っていって、こうなってるんだって写真を撮って、それをプリントアウトして印刷してというような作業をしてたわけですけれども、今はスマートフォンで一発で通報できるというものでございますので、それをうまく利用して、これは業務削減にもなるというふうに思いますので、ぜひこの仕組みの利用促進と改善をお願いしたいというふうに思います。せっかくのデジタル化のいい機能ですので、この付近の啓発のお願いをして、質問を終わります。
○岡本純祥議長 正田議員の質問を終わります。
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