令和7年第4回定例会
6月13日(金) 一般質問
みらい
中迫 勇三 議員
1 もっと愛される学校給食に向けた取組について
(1) 学校給食に係る公費負担額の推移について
(2) 各調理場毎の地産地消割合の現状について
(3) 地産地消推進に係る取組の実績について
(4) 学校給食の担う役割の周知について
(5) 地元産100%採用の新規メニュー開発に向けた取組について
2 リニューアルオープンする三原市歴史民俗資料館について
(1) 親しみやすい「愛称」の募集について
(2) 来館者に愛される快適な施設整備について
(3) 年間目標来館者数1万人達成に向けた取組について
(4) 移転、リニューアル及び維持管理費用について
(5) 移転に伴う運営方法のリニューアルについて
次に、8番中迫議員。
〔中迫勇三議員質問席に移動〕
◆中迫勇三議員 みらいの中迫勇三です。
議長のお許しをいただきましたので、通告しております2件について御質問いたします。
1件目、もっと愛される学校給食に向けた取組について御質問いたします。
学校給食及び学校給食を活用した食に関する指導の実施に関し、必要な事項を定め、学校給食の普及、充実及び学校における食育の推進に関する法律は、戦後の混乱期が落ち着き、まだ物不足が続く昭和29年、約70年前に学校給食法が制定されています。学校給食は、児童及び生徒の心身の健全な発達かつ食に関する正しい理解と適切な判断力を培う上で重要な役割を果たすとあります。20年前、本市が合併した平成17年には、食育に関する基本理念を定め、国や地方公共団体の責務を明らかにし、食育に関する施策を総合的かつ計画的に推進するための食育基本法が制定されました。食育が健康で文化的な国民の生活と豊かで活力ある社会の実現に寄与することを目的としています。
一方、現在、米の高騰や品不足をはじめ、白菜、ホウレンソウ、タマネギなどの葉物野菜の給食主要品目も急騰しています。さらに、農業従事者の高齢化や後継者不足などによる担い手不足に加え、休耕地、耕作放棄地が急増する中、農地として有効活用されていない状態が問題視され、農地の有効利用促進に様々な対策が講じられています。
そこで、学校給食の一環として、児童及び生徒に安心・安全及び安定した持続可能な、もっと愛される学校給食に向けた取組について、5点お尋ねします。
1点目、学校給食に関わる公費負担額についてお尋ねします。
昨年、令和6年度、本市では、第2子以降学校給食費の無償化として、約5,900人に1億2,055万円無償化事業が組まれました。来年度、国では、小学生までの完全無償化を目指しています。来年8年度、小学生まで無償化になった場合の公費負担額、また令和5年度以前の公費負担額は幾らでしたか、それぞれお尋ねします。
2点目、各調理場3か所それぞれの地産地消割合の現状についてお尋ねします。
学校給食センター方式として昭和57年に北部調理場、平成18年に西部共同調理場が運営開始され、平成24年9月には、自校調理場方式から、ごく一部を除き、全ての小・中学校が学校給食センター方式に移行されました。それぞれの調理場別に学校給食の主要品目の地産地消の消費率を、把握している範囲で構いませんが、お尋ねします。
3点目、地産地消推進に関わる取組の実績についてお尋ねします。
本市では、平成28年度から地産地消を推進するため、地元三原の農産物の使用を増加させる方針を立てて取り組まれています。一例として、令和2年度から「うまいぞ!!みはら」給食を実施され、三原産の食材の認知向上と消費拡大を目指し、成果を上げていますが、約10年間の地産地消推進取組実績や課題について、本市の見解をお伺いします。
4点目、学校給食を担う役割の周知についてお尋ねします。
学校給食は、子どもの心身の発達を支え、教育の一環として、命、社会、文化を学ぶ場と位置づけられています。近年、食をめぐる情勢の変化、給食費の無償化の大きな流れの中、学校給食費無償化が当然という風潮があります。また、新型コロナウイルス禍が長引く間に、保護者による給食の試食会や調理場の見学会が見送られるなど、保護者が給食の実態を知る機会が限られる課題もあります。長い新型コロナウイルス禍、働き方改革や保護者の共働き、PTAの役員不足から活動縮小など学校運営が変化している中で、未来に向けた学校給食の担う役割の周知について今必要ではないかと思いますが、本市の見解をお尋ねします。
5点目、地元産100%採用の新規メニューの開発に向けた取組についてお尋ねします。
給食メニューは、楽しく登校する要因の一つであると私も考えます。令和2年からの第1回三原産を使用した「うまいぞ!!みはら」給食は、なかなか評判もよく、認知されているようです。それでは、年1回とは言わず、四季を通じて三原市の特産を利用した新メニューやクリスマスメニューなど、学校教諭と保護者の方、地域の方、高校生も参画して開発してみてはどうでしょうか。狙いは、うまい給食は子育て世代の地域離れの抑制、子育て世代やお孫さんがおられる小規模農家の方、耕作放棄地所有の方々には、子どもたちが喜ぶ楽しみのために学校給食提供の農作業者も現れることも期待されております。忘れてはいけないのは、言うまでもなく、児童及び生徒に安心・安全及び安定した学校給食を届けるために、地産地消推進に様々な取組を関係者と協働して推し進めることではないでしょうか。学校給食課だけの単独事業では難しいと承知していますが、本市の見解をお尋ねします。
以上、5点お尋ねします。
○杉谷辰次副議長 石原教育部長。
◎石原洋教育部長 御質問にお答えいたします。
1点目でございますが、本市の学校給食に係る食材費の年度ごとの経費につきましては、令和4年度は約3億3,000万円、令和5年度は約3億2,800万円、令和6年度は約3億4,900万円であり、そのうち物価高騰支援として国の交付金を活用し、令和4年度は約850万円、令和5年度は約1,230万円、令和6年度は約3,430万円を公費負担としております。
また、学校給食法において、学校給食費は給食を受ける児童または生徒の保護者が負担すると定められておりますが、本市においては、多子世帯の経済的負担の軽減を目的とした第2子以降の学校給食の無償化を市単独事業として令和6年度から実施したところであり、昨年度の市の負担額は約1億1,800万円で、本年度は約1億2,000万円程度を見込んでおります。
来年度、国において小学校の学校給食の完全無償化が実施された場合、令和7年度予算ベースで試算しますと、物価高騰分及び中学生の第2子以降無償化分を合わせて約2億4,500万円の公費負担が見込まれます。
続いて、御質問2点目につきましては、令和6年度の各共同調理場における米を含めた野菜と果物の市内産の使用割合は、重量ベースで東部共同調理場が38.0%、西部共同調理場が34.2%、北部共同調理場が42.9%で、共同調理場全体では37.8%となっております。これらは、現在の共同調理場体制となった平成25年度の34.2%と比較して3.6ポイント増加しております。
また、同様に重量ベースで品目別に申し上げますと、市内産の割合が高いものでは、白ネギが91.2%、ワケギが87.5%でございますが、一方、よく使う食材で市内産の割合が低いものは、ジャガイモが7.2%、タマネギが6.6%でございます。
続いて、御質問3点目の地産地消推進に係る取組につきましては、子どもたちが地域の自然や食文化、産業等の理解を深め、地元の生産者への感謝の気持ちを育む機会となることから、食育の一環として市内産食材を優先し使用するなど、使用拡大に取り組んでいるところでございます。これまで市内産食材の使用を増やすため、給食に必要な野菜、果物の種類、収穫時期などについて生産者と情報交換を行うなどの連携を進めており、食材を全て市内産とした「うまいぞ!!みはら」給食もその成果であると考えております。その一方で、市内産食材の使用機会を増やすためには、学校給食に求められる多様な食材を適時安定的に確保することが課題であると考えております。
続いて、御質問4点目につきましては、学校給食は、児童・生徒の心身の健全な発達に資するものであり、かつ食に関する正しい理解と適切な判断能力を養う上で重要な役割を果たすものであることから、本市におきましても、学校給食を通じて食育等の啓発を行っているところでございます。
児童・生徒には給食だよりの発行や調理場見学の受入れ、栄養教諭による食育指導など、学校とも連携を図りながら取り組んでおります。また、保護者にも家庭における食育の重要性を知っていただくため、給食の試食会や栄養教諭による講話を行うなど、学校だけではなく家庭に向けても周知啓発を行っているところでございます。
調理場の見学については、令和2年度から令和5年度までコロナ禍により実施できない年度もありましたが、昨年度は東部共同調理場に糸崎小学校の児童が、西部共同調理場に本郷ひまわり保育所などの幼児が訪れており、今後も受入れを継続することにより食育等の推進を図ってまいります。
続いて、御質問5点目につきまして、地元産100%の給食につきましては、「うまいぞ!!みはら」給食を年1回実施しており、児童・生徒が地元の食材に関心を持ち、生産者に感謝の気持ちを持つなどの成果があると考えております。
御提案の地元産100%採用の四季を通じた新規メニューの開発につきましては、多様な食材の安定的な調達や食材調達コストの上昇などの課題がございます。こうした中においても、これまで市内産食材をできるだけ使用し、三原の季節料理を献立に組み入れた給食を3共同調理場合わせて年間30回程度実施するなど、郷土食の魅力発信にも取り組んでいるところであり、今後も児童・生徒への教育の一環として、市内産食材の活用も含め、効果的な食育の推進に取り組んでまいります。
○杉谷辰次副議長 8番中迫議員。
◆中迫勇三議員 それぞれ御答弁をいただきました。
本市の給食費が、近年の物価高騰もあり、3億1,000万円から3億500万円のうち、令和4年度以降、物価高騰の公費負担、子育て支援策として令和6年度第2子以降学校給食費の無償化により約50%の1億600万円、さらに令和8年度以降の小学生までの無償化施行に伴い約70%強の公費負担が予想されることで、約2億4,500万円前後を本市では公費負担する現状を理解することができました。
地元農産物の地産地消推進については、34.2%の実績に対し、令和6年度実績37.8%と若干増えておることが理解できました。西部共同調理場が意外と34.2%と一番低いこと、また食材ではよく使われるジャガイモ、タマネギが7%前後と低いという課題があるようです。それぞれ課題解決に向け鋭意取り組まれている中で、1点、本市の見解をお尋ねします。
本市では、令和4年度より物価高騰により食材調達コストが上昇する中、学校給食費を据え置くために上昇分を公費負担としています。令和6年度の約3,430万円の負担額は、制度が始まった令和4年度に対し約4倍の負担増になっています。令和6年度からは本市では第2子以降の無償化が始まり、また来年の令和8年度以降では、国が小学生までの完全無償化に動いてます。本市では、第1子の中学生のみが無償化の対象外です。
一方、食材費の物価上昇の見通しがつかめない状況が続く中で、今後、安心して地元食材を使った栄養バランスのあるおいしい安全な学校給食の安定提供に向けた取組は、栄養教諭や調理現場だけでは大変苦労されていると思いますが、本市の見解をお尋ねします。
○杉谷辰次副議長 石原教育部長。
◎石原洋教育部長 再質問にお答えいたします。
物価高騰の中での地元食材を使った学校給食の安定供給についてお答えをいたします。
近年の物価高騰に伴う食材費においては、国の交付金を積極的に活用することにより、児童・生徒の成長過程に必要なエネルギーや栄養バランスを計算した給食を提供しております。現在、米も含めた食材等は高騰しておりますが、今後におきましても、国の交付金など有利な財源の確保をすることでできる限り保護者の負担を抑制するとともに、引き続き市内産食材を積極的に活用しながら、栄養バランスの取れた学校給食を提供してまいります。
○杉谷辰次副議長 8番中迫議員。
◆中迫勇三議員 それぞれ再度御答弁をいただき、ありがとうございました。
学校給食を取り巻く環境は、食材費の急騰、給食費の無償化、他市でのあってはならない異物混入や衛生管理など安心・安全な給食の安定供給に加えて、地元三原の農産物の使用を増加させる方針の取組など、関係部門との協働なくしては様々な課題、問題を解決するのは難しいと思われますので、今回はこれで質問を終わります。
最後に、繰り返しになりますが、子どもたちの豊かな心と身体育成のためには、学校給食の担う役割は大きく、安全・安心で栄養バランスの取れた安定供給、地元農産物の使用促進に向けた取組を強く要望し、次の質問に移ります。
2件目、リニューアルオープンする三原市歴史民俗資料館についてお尋ねします。
50年近く親しまれてきた円一町の三原市歴史民俗資料館は、三原の文化と伝統を継承し、さらに発展させたいとの願いを込めて、三原市の原始から現代に至るまでの歴史の流れを遺跡からの出土遺物や古典籍などで展示されていました。耐震性がある元ゆめきゃりあセンターに8月1日リニューアルオープンする三原市歴史民俗資料館には、新たに三原ゆかりの全国に自慢できる芸術家や郷土の誇りの名誉市民、特別功績者などを紹介するなども新たに設けられ、大きな期待を寄せられています。
そこで、私が令和5年9月議会でお尋ねした内容も含めて、5点お尋ねします。
1点目、親しみやすい愛称の募集についてお尋ねします。
親しみやすい愛称を公募していかれる旨、御回答をいただきました。愛称も親しみを持っていただく重要な要素ですが、どう公募に取り組まれようとされておられるのか、お尋ねします。
2点目、来館者に愛される快適な施設整備についてお尋ねします。
以前の三原市歴史民俗資料館では、スペースの関係からか、通路、数人の団体での入場や休憩する場所も限られ、来館者のおもてなしをする面では課題もあったように感じました。斬新でわくわくどきどきする愛される快適な施設に工夫され、自慢できる館内についてお尋ねします。
3点目、年間目標来館者数1万人達成に向けた取組についてお尋ねします。
従来、入場者数が約4,500人前後に対し、2倍強です。1か月833人で、1日換算すると28人の来館者は、SNSなども新たに活用することで難しい目標ではないと思われますが、目標達成に向けた具体的なアクションプランなどについてお尋ねします。
4点目、移転リニューアル及び維持管理費用についてお尋ねします。
歴史民俗資料館維持管理事業として、令和5年度では2,021万2,000円、新規に移転整備するため、展示物の展示構成の検討及び展示設計に600万円、令和6年度は9,098万7,000円のうち、展示室等制作業務として6,330万円、リニューアルオープンする本年令和7年度では、3,076万円のうち移転開館記念行事など1,044万6,000円予算計上されています。整理すると、1、3年間合計額としてリニューアルオープンする移転事業費の総額または見込額、2番目、リニューアルオープンする三原市歴史民俗資料館の維持管理事業費、3番目、放課後児童クラブ、シルバー人材センターも移転されますが、それらに伴ってゆめきゃりあセンターの建物の改修整備費用は幾らでしたか、お尋ねします。
5点目、移転に伴う運営方法のリニューアルについてお尋ねします。
既にお尋ねした内容とかぶる面もあると思いますが、移転先が駅の北口に位置することもあり、来館者のほとんどは三原市歴史民俗資料館を目指し、市内外からも多くの来館者がお越しになられることが期待されています。それに応える展示方法や開館時間など、工夫された運営方法のリニューアルはどのようにしようとされていますか、お尋ねします。
以上5点、よろしくお願いします。
○杉谷辰次副議長 安原教育長。
◎安原敏光教育長 御質問にお答えします。
まず、御質問1点目でございます。
愛称につきましては、新しくなった資料館を多くの方に興味を持って来館していただくため、実際に資料館を見て理解していただく期間を開館後2か月程度設け、10月初旬から募集を開始する予定です。その後、同一愛称の有無の調査や選考を経て、令和8年4月頃の発表を予定しております。
御質問2点目です。
新しい資料館では、受付のある最初の部屋をエントランスと呼び、来館者の交流、休憩スペースとしております。テーブルや椅子、飲物の自動販売機を設置して、来館者にくつろいでいただくとともに、三原の歴史や特徴を発信する映像コーナーやオリジナルのすごろくなどを通じて、遊びながら歴史に興味を持っていただける体験コーナーも設け、様々な使い方により三原への関心を深めていただきたいと考えております。館内は分かりやすい展示を心がけ、イラストや写真などグラフィックを多用し、また小学生でも読みやすいよう専門用語や名称に振り仮名をつけるなど、分かりやすい表記としております。このような工夫を通じて快適に過ごしていただき、展示資料を見学した後も交流や休憩ができ、愛される施設となるよう整備いたしました。
御質問3点目です。
旧資料館は、昭和51年の開館後しばらくして、年間来場者が1万人を超える年が10年続きました。このような経緯もあり、新しい資料館の来場者数目標を年間1万人と定め、来館促進に取り組んでまいります。そのため、いつでも何度でも訪れてみたいと思っていただける資料館となるよう、飽きない資料館を目指して様々な取組を進めてまいります。
その例として、学芸員による定期的な資料の解説や数か月単位での小早川家資料の展示替えなど、変化のある展示を行ってまいります。また、体験コーナーでは、小早川隆景の生涯を分かりやすく説明した人生すごろくや昔の地名で表記した古絵図のパズルなどを常設し、繰り返し楽しんでいただけるよう工夫してまいります。
御質問4点目です。
資料館移転は、8月開館まで準備を含め3年の期間を要しております。令和5年度に展示設計、令和6年度に内装などの展示制作、今年度は収蔵品の移動や備品の購入を行い、開館に備えております。これら3年間の事業費総額は、約8,600万円となります。8月開館以降の本年度の維持管理事業費は、学芸員の報酬や事務委託料、光熱費など約1,200万円を見込んでおります。
また、歴史民俗資料館、シルバー人材センター、放課後児童クラブなど、建物全体にかかった元ゆめきゃりあセンター改修事業費は、令和5年度と令和6年度を合わせて約3億3,000万円となります。
最後に、御質問5点目です。
展示方法では、分かりやすい展示に努め、具体的には振り仮名のほか、文字の大きさや展示する位置や高さにも配慮しました。歴史が詳しくない方にも各時代の前後関係が分かるように表記した小型の年表を数十箇所に配置する工夫もしております。また、テーマや時代ごとに部屋の色を変えるなど、分かりやすく印象に残る資料館となるよう徹底して分かりやすい展示にしております。
さらに、やっさ祭りや三原神明市といった資料館近隣で行われる祭りの日には、開館時間を延長するなど柔軟な対応により来館者増加を目指します。駐車場は、40台以上の駐車が可能で、団体での見学にも対応できるよう、バスの駐車区画も設けております。
8月1日開館に関する案内や情報は、7月から広報紙やホームページ、ポスター等で発信するとともに、駅の南北に設置される観光案内図で資料館位置を表示するなど、観光関係者とも連携して、開館や移転場所を周知してまいります。
こうした取組により、新しい資料館が市民にとってはもっと三原の理解を深めるきっかけに、市外の方にはまずは三原を知ってもらうきっかけとなるよう、飽きない資料館として広く認知されるよう努めてまいります。
○杉谷辰次副議長 8番中迫議員。
◆中迫勇三議員 それぞれ御答弁をいただきました。
耐震性のある旧ゆめきゃりあセンター改修事業費3億3,000万円、資料館移転、開館までの事業費総額8,600万円が現時点では高額なのか、妥当なのかは比較するものもなく、また外観でしか資料館を見られないのですが、駐車場にはバス駐車が可能なスペースなども用意され、広く本市内外からの来館者に対応するなど、様々なサービス提供が配慮され、親しみ、愛される資料館に関係者の工夫と努力が感じられます。
そこで、来館促進に向け、いつでも、何度でも訪れてみたい、飽きない資料館の取組、テーマや時代ごとに部屋の色を変えるなど、分かりやすい資料館に随所に工夫され、今からわくわく、どきどき感を持って開館が待ち遠しく思う方も多くおられることでしょう。
そこで、展示室1では、新たに三原の文化と祭りをテーマに、市にゆかりの深い人として、名誉市民や特別功績者、季節ごとの多彩な祭りややっさ祭り、神明市などを紹介、また展示室2では、原始、古代の三原をテーマに、ナウマンゾウの化石など旧資料館でも紹介された内容になっています。詳しくは開館までのお楽しみもありでしょうが、もう少し詳しく具体的に紹介していただくことで、広く本市内外の方々に今からアピールすることは来館促進の一助になると思いますが、展示方法についてお尋ねします。よろしくお願いします。
○杉谷辰次副議長 安原教育長。
◎安原敏光教育長 再質問にお答えします。
展示室1は、三原の文化と祭りをテーマとし、三原を知っていただくための導入の部屋と位置づけております。名誉市民6名と特別功績者1名を紹介しており、地元ゆかりの人物について知っていただき、三原へ関心を持つきっかけとなることを期待しております。展示パネルとともに清水南山さんの彫金作品や村田兆治さんのサインボールなどを展示しております。展示室1の中央には、三原だるまを含め約120個の様々なだるまを四方から見える階段状に展示しており、その背景となる壁面には日本一の大だるまで有名な神明市をはじめ市内で開催される祭りについて、その様子の写真と開催時期を紹介しております。特にやっさ祭りのやっさ踊りは、その特徴的な動きについてパネルや多くの人形で説明し、踊るときに使用するちょうちんや大うちわを展示しております。また、会場で船を家の代わりにして暮らしていた幸崎能地の家船についても、船の模型を展示し、説明しております。
展示室2は、原始・古代の三原と城づくりをテーマとしております。原始・古代の三原では、市内に多くの遺跡があることを知っていただくため、遺跡分布図を壁面に展示しております。紀元前には日本列島が大陸と陸続きであったことの証拠となるナウマンゾウの化石を展示しております。縄文時代に海が今よりも内陸に入り込んでいたことを伝えるため、海から離れた小坂町で発見された貝持貝塚の土器も展示し、パネルで説明を行っております。城づくりでは、海の上に築かれた三原城の成り立ちや地形を利用した新高山城などの山城の見どころを模型やパネルで分かりやすく説明しております。築城以来400年余り経過した歴史の重みに触れていただくため、実際に三原城で使われていた板戸などの現物を展示しております。
展示室3は、小早川隆景をテーマとしております。小早川隆景が織田信長や豊臣秀吉、徳川家康といった武将と関わりがあったことを説明するため、小早川隆景の年表や戦国武将との相関図を展示しております。また、現在の小早川家から譲り受けた小早川隆景の肖像画や三原城絵図など、実物資料を定期的に展示替えし、変化のある展示としてまいります。
これらの展示室では、部屋やテーマ、時代ごとに背景の色を変え、空間を区分、区画するゾーニングという手法を用いるなど、分かりやすい工夫を行っております。
来る8月1日に移転リニューアルオープンする三原市歴史民俗資料館は、今後も工夫を凝らした展示をすることで、できるだけ多くの人に来ていただけるよう努めてまいります。
○杉谷辰次副議長 8番中迫議員。
◆中迫勇三議員 再度細かく展示方法など御答弁をいただき、ありがとうございました。
展示室1は、三原の文化と祭りをテーマに三原の紹介、展示室2では、原始・古代の三原と城づくりをテーマに市内の多くの遺跡の展示、展示室3では、小早川隆景をテーマとしており、分かりやすい展示、飽きない資料館に随所に工夫と努力により、本市内外から幅広い方々が来館されることを期待するところです。
本市は、これから三原内港の再生、円一の再開発や西国街道の整備が進められ、大きくさま変わりされようとしています。また、三原市街地の旧西国街道沿いには、歴史と風格が薫る寺院を巡りながら歴史散策を楽しむなど、本市の歴史や魅力を市内外の多くの方々に知っていただき、いつでも、何度でも訪れてみたいと思えるよう、リニューアルオープンする三原市歴史民俗資料館開館後も、関係者を中心に縦割り行政の垣根を越え、関係先と協働しながら、市内外から多くの人を呼び込み、活性化に向けた取組を期待し、結びとします。ありがとうございました。
○杉谷辰次副議長 中迫議員の質問を終わります。