録画放映

令和6年第4回定例会
6月7日(金) 一般質問
みらい
中迫 勇三 議員
1 障害福祉サービス・地域生活支援拠点等事業について
 (1) 地域生活支援システム緊急時受入等事業の登録状況について
 (2) 緊急時を含めた24時間相談対応について
 (3) 相談支援員への相談内容について
 (4) 緊急的な短期入所事業所の入所状況について

2 文化芸術の継承、発展に係る本市の取組について
 (1) 一般財団法人みはら文化芸術財団設立の経緯や目的等について
 (2) 三原市文化協会、みはら文化芸術財団の主な事業内容について
 (3) みはら文化芸術財団の収益状況について
 (4) 本市の文化芸術の継承と発展に係る今後の取組について
 次に、4番中迫議員。
      〔中迫勇三議員質問席に移動〕
◆中迫勇三議員 みらいの中迫勇三です。
 議長のお許しをいただきましたので、通告しております2件について御質問いたします。
 令和3年4月に国から示された障害児者の重度化、高齢化や親亡き後を見据え、居住支援のための5つの機能、1、相談、2、緊急時の受入れ・対応、3、体験の機会・場、4、専門的人材の確保・養成、5、地域の体制づくりを地域の実情に応じた創意工夫により整備し、障害者の生活を地域全体でサービス提供の体制を構築することを目的とした地域生活支援拠点等の整備に関わり、本市の障害福祉サービス・地域生活支援拠点等事業について、前回に引き続き4点お伺いします。
 1点目、地域生活支援システム緊急時受入等事業の利用状況として、2名の登録があり、利用実績がないと御答弁をいただきました。この実情をどのように捉えていますか。緊急時としては冠婚葬祭、介護者の体調不良や入院などが該当されます。感覚ではありますが、かなりの方から希望するときに対応できる事業所が限られるため困っているというお話を耳にします。
 そこで、確認を含め御質問いたします。
 1、緊急時の受入れとして登録していなければ、受入れできないのでしょうか。また、受入れ時間は、深夜を含め24時間体制となっているのでしょうか。ほかに事前相談や体験実績などの受入れ条件等があれば、お伺いします。
 2、本事業の周知はどのようにされていますか。また、今後具体的な周知方法について計画があれば、お伺いします。
 例えば、周知方法について、こちらの障害福祉サービスの対象者数を御覧ください。
 前回の回答をまとめたものです。緑部分は、障害者手帳所持者数合計6,119名の年齢別の内訳です。黄色の部分の自立支援医療受給者、難病罹患者、発達障害者2,200人は障害者手帳所持者数とかぶっている方もおられますが、約8,000人の方に周知が必要と特定できると思いますが、どのように反映され、周知されているのでしょうか。
 3、制度としては整備されているように思われますが、実務での利用面や利用対象者の要望に応えられているのか検証が必要と思いますが、本市の見解を伺います。
 2点目、緊急時を含めた24時間の相談対応については、地域生活支援拠点事業に登録することで利用できる体制を整えていると御回答がありました。
 そこで、お伺いします。
 本市では、事業の全部を民間支援事業所に業務委託されているようですが、その経緯についてお伺いします。
 次に、地域生活支援拠点事業には5つの機能がありますが、事業者の登録件数、登録条件や登録内容についてお伺いします。
 また、24時間の相談対応については、人員、経験、専門知識を備えた相談員も必要かと思いますが、現状どのような方々がどのような体制で取り組まれているのか、お伺いします。
 3点目、令和4年度、45名の相談支援専門員にサービス利用に関する相談件数が2,414件、その他の様々な質問に関する相談件数が1万8,830件とのことです。これらを月ごとに集計し、障害者や御家族の不安や支援ニーズを地域自立支援協議会において分析、共有を図るとともに、支援につないでいる取組については理解できましたが、2万件以上の相談件数の内容について、概要でも構いませんが、お伺いできませんか。
 もう一度こちらの障害福祉サービスの対象者数を御覧ください。
 緑部分の障害者手帳所持者数は、年齢別やサービス利用者1,409人などでは、相談内容もそれぞれ分類されると思います。また、本市で取り組む相談内容と他市との連携が必要な相談内容や県、国レベルでの相談など、難しい内容もあると思います。分析結果をどのような支援につなげていこうとされているのか、現時点での進捗状況が整理されていればお伺いします。
 最後に4点目、緊急的な短期入所事業者の入所状況についてお伺いします。
 それぞれ障害者手帳別ごとに入所事業所がある程度特定されると思います。本市が連携している事業所、病院など、受入れ規模も含め整備状況をお伺いします。
 以上、4点についてお伺いします。
○岡本純祥議長 藤井保健福祉部長。
◎藤井宏道保健福祉部長 まず、障害福祉サービスにおける緊急時の受入れは、通常、当事者が利用している相談支援事業所を通じ、本人の状況に応じた受入先が調整される仕組みとなっています。地域生活支援システム緊急時受入等事業においては、この障害福祉サービスを利用していない人が主な対象ですので、事前にどのような支援体制が必要か計画するために登録制度としており、現状では登録は2名という状況です。
 なお、緊急でやむを得ないときなどは、登録がない場合でも利用できます。
 緊急時受入等事業の体制については、24時間の相談及び宿泊受入れの体制を整えています。
 次に、周知方法については、通常は市広報のほか、毎月開催している障害者なんでも相談で紹介していますが、障害福祉サービスを利用されてない人を対象としていますので、福祉制度の手続で来庁されたときや民生・児童委員、医療機関などを通じて周知を図ってまいります。
 この事業に対する検証については、本事業は限られた対象に対して緊急時の対応をするものであり、利用者の意見を聞きながら、事業内容に問題がある場合には改善してまいります。
 次に、質問2点目について、障害者の相談対応には専門的な知識、技術が必要で、緊急受入れには宿泊ができる施設が必要なことから、当初から相談支援専門員を要する3か所の相談支援事業所と5か所の短期入所事業所に委託しているところです。また、相談対応に係る人員体制については、3か所の事業所で合計12名の相談支援専門員を配置し、対応されています。
 質問3点目の相談支援専門員への相談内容についてですが、障害福祉サービスの利用に必要な計画相談の2,414件以外の相談では、受けられるサービス内容など障害福祉制度に関することが7,401件と一番多く、その他健康・医療に関すること、不安解消や情緒安定に関することがそれぞれ約2,000件となっており、生活技術に関すること、家計・経済に関すること、家族・人間関係に関することが1,000件を超えている状況です。
 匿名での相談等もあるため、相談者の年齢や手帳種別といった分類では把握できていません。
 次に、分析結果の活用については、自立支援協議会で毎月報告を行い、困難事例等は検証事例として取り上げ、その対策等を共有、検討することを通じ、全体的な対応力の強化や資質向上を図っております。
 質問4点目について、本市の短期入所事業所は12事業所で、定員45人となっています。そのうち緊急時受入れを委託しているのは5事業所で、定員19人となっており、身体、知的、精神、それぞれの障害種別ごとに対応ができる体制となっています。
 また、医療的なケアが必要な場合で短期入所事業所の利用が困難な場合には、尾道市民病院と連携して対応する体制を設けております。
 短期入所の利用状況は、定員45人として計算すると、月に1,300日以上、年間1万6,000日以上の利用が可能です。一方、短期入所の利用状況は、年間3,880日の利用でしたので、定員規模としては確保しているものと考えています。
 以上です。
○岡本純祥議長 4番中迫議員。
◆中迫勇三議員 それぞれ御答弁をいただき、ありがとうございました。2点、再度お伺いします。
 1点目、重度障害者である例えば強度行動障害のある方や医療介護が必要な障害者で、24時間介助を必要とする障害者の受入れ場所について、事業所においては医師や看護師が不足し、病院においては看護職員の配置や体制ができていないのが実情と私は捉えています。このような重度障害者の受入れ状況について、本市の見解をお尋ねします。
 また、受け入れるに当たり、ショートステイの体験有無や介護に当たる医療関係者や介護者の人員不足などにより受入れ拒否されるケースがないか、状況をお伺いします。
 2点目、地域生活支援拠点事業の5つの機能に体験の機会・場が掲げられ、短期入所先の選定につながる重要な機能と考えられます。短期入所も含め地域生活の体験の機会・場をどのように推進するかについて、本市の見解をお伺いします。
 以上2点について、再度質問いたします。
○岡本純祥議長 藤井保健福祉部長。
◎藤井宏道保健福祉部長 再質問にお答えします。
 まず、強度行動障害がある人への受入れについては、現在、市内では短期入所事業所と入所施設でそれぞれ3か所の利用が可能ですが、専門性が高い市外の施設を利用される人も多い状況となっています。また、医療的ケアが必要な人の受入れについては、尾道市民病院のほか、東広島市や福山市にある県立施設の利用が可能な状況です。緊急時だけでなく通常の受入れについても、市内の施設だけで全てのニーズに対応することは難しいと認識しており、本人の状況に応じて必要な支援を受けることができる施設を相談支援専門員等の協力を得ながら把握し、対応に取り組んでいるところです。
 事前体験の有無や職員配置の状況による受入れ拒否については把握しておりませんが、緊急的な受入れ等の対応が難しい場合には、相談支援専門員と連携し、ひとまずは受入れが可能な事業所を確保し、その後、適切な支援が受けられる施設や事業所に引き継ぐといった本人の状況に合った対応を行っているところです。
 2点目の体験の機会・場について、施設から地域生活への移行や家族等との同居の状況から単身生活に移るための体験は、グループホームや短期入所等の障害福祉サービスで体験利用が可能となっています。また、自立生活体験事業で実際にアパートを利用し、ヘルパーの利用や日中活動等、単身生活を送る上でどのような障害福祉サービスが必要となるか、体験することも可能です。障害にはそれぞれ特性があるため、全ての希望に添うことは難しい場合もあると考えますが、相談支援専門員、地域自立支援協議会と連携して、希望に添った体験ができるよう体制の整備に努めてまいります。
○岡本純祥議長 4番中迫議員。
◆中迫勇三議員 それぞれ御答弁をいただき、ありがとうございました。
 最後に、これまでも議会で質問してまいりましたが、地域生活支援拠点事業は、障害児者の重度化、高齢化や親亡き後を見据えた居住支援のための5つの機能を地域の実情に応じ整備し、障害者の生活を地域全体でサービス体制提供を構築することを目的にしている事業です。5つの機能全体についてしっかり取り組むよう強く要望して、次の質問に移ります。
 文化芸術の継承、発展に関わる本市の取組について御質問いたします。
 文化技術には、豊かな人間性を涵養し、創造力と感性を育むなど、人間が人間らしく生きるための糧となるものであり、他者と共感し合う心を通じて意思疎通を密なものとし、人間相互の理解を促進するなど、共に生きる社会の基盤を形成するものであり、また人々が真にゆとりと潤いを実感できる心豊かな生活を実現していく上で不可欠なものが文化芸術です。
 そこで、4点お伺いします。
 1点目、令和1年11月に三原市の文化、芸術、歴史及び伝統を尊重し、市民とともに文化芸術を通じた地域社会の健全な発展と向上を目指したまちづくりを推進し、新しい時代にふさわしい文化を創造することを目的に、一般財団法人みはら文化芸術財団が設立されました。設立の経緯や目的などについて、設立時の本市の見解をお伺いします。
 2点目、三原市文化協会は、昨年解散されたとのことですが、三原市文化協会とみはら文化芸術財団の主な事業内容についてお伺いします。
 また、解散された三原市文化協会の事業がどのように継承されておられるのか、併せてお伺いします。
 3点目、コロナ禍の中、主な事業が開催されない厳しい環境の中で、みはら文化芸術財団の収益も厳しかったことが推測できますが、収益状況についてお伺いします。
 4点目、三原文化協会の解散、指定管理者制度により、みはら文化芸術財団に管理代行されている中、本市の文化芸術の継承と発展に関わる今後の取組について、本市の見解をお伺いします。
 以上、4点をお伺いします。
○岡本純祥議長 石原教育部長。
◎石原洋教育部長 御質問にお答えします。
 1点目です。
 一般財団法人みはら文化芸術財団の設立に至った経緯といたしましては、地域の文化と多様な人材を育むまちの実現に向けて、文化芸術施策の在り方や方向性について審議をするため、平成31年4月に10名の委員による三原市文化芸術未来検討委員会を設置し、以降、3回の審議を行いました。その結果、文化芸術活動の担い手を育成する方策として、三原市の文化芸術振興について持続可能な運営体制の構築を目的とし、令和元年11月27日に一般財団法人みはら文化芸術財団を設立いたしました。
 御質問2点目です。
 三原市文化協会は、昭和41年2月に設立した文化団体で、当初から事務局を市が務めてまいりました。しかし、平成27年度の事業レビューにおいて、文化協会の運営は市民が主体的に対応すべきであるとの指摘を受け、その後調整を行い、令和5年5月に解散いたしました。
 三原市文化協会には7つの部があり、芸能祭や歌謡発表会を開催する芸能部、コンサートや落語等の舞台を鑑賞する舞台鑑賞部、このほかに映画鑑賞部、文芸部、美術部、茶道部、華道部で構成されていました。みはら文化芸術財団は、これら文化協会の事業について、時代の変化に対応した内容や方法によりそれぞれの部の活動を継承しており、ホール、舞台を活用したクラシックコンサート、落語や日本舞踊などの公演を開催しています。加えて、新たに中学生を対象とした自分探しと発見のワークショップ、郷土ゆかりの作家を紹介する企画展などを開催しています。
 なお、文化協会文芸部では、毎年文芸三原を発行していましたが、引き継いだ財団は、時代に合った内容を検討するため、令和5年3月発行の第60号をもって休刊しています。
 御質問3点目です。
 財団の経営状況については、毎年9月の議会において、地方自治法第243条の3第2項の規定に基づき、その経営状況を説明する書類を提出し、報告しております。財団設立直後の令和2年度から新型コロナウイルスの影響を受け、事業の中止や延期、施設での入場制限を余儀なくされるなど苦しい運営状況ではございましたが、費用縮減を図り、堅実な運営に努めるとともに、文化庁の補助金や寄附金を募ることで黒字決算を続けております。過去3年間の実績といたしましては、経常収益から経常費用を差し引いた経常増減額は、令和2年度は62万9,850円、令和3年度は75万8,006円、令和4年度は79万8,546円でございます。
 最後に、御質問4点目です。
 50年を超える長きにわたり三原市民の文化芸術活動を支えてきた三原市文化協会の歴史と伝統は、財団が継承した事業のほか、市が実施する市美展や市民音楽祭、市民団体が開催する作品展や発表会など、新しい体制の下、確実に受け継がれております。さらに、持続的な文化芸術の発展を目指し、次代の担い手を育成するため、財団では子どものアトリエ、また市では日本画教室、ストリートピアノなど、取組を行っています。これまで三原市民が長い年月を積み重ねて築き上げてきた文化と芸術の伝統を尊重し、本市の新しい文化芸術活動を推進していく財団と連携をしながら、新たな手法や分野を取り入れるなど、それぞれの時代に合った文化芸術活動の機会を提供してまいります。
○岡本純祥議長 4番中迫議員。
◆中迫勇三議員 それぞれ御答弁をいただき、ありがとうございました。
 一般財団法人みはら文化芸術財団と本市が連携する中で、文化、伝統を尊重し、市民とともに新しい時代の変化にふさわしい文化芸術の創造、また文化芸術活動の担い手を育成する方策として、新しい体制で市民団体が開催する作品展、年齢を問わず気軽に参加できる教室や体験機会など様々な取組を行い、文化芸術振興の持続可能な運営に取り組まれていることが理解できました。
 最後に、文化協会の事業の中で、言葉の文化を代用する文芸三原が昨年60号発行をもって現在休刊になっています。昭和42年に創刊号が発行され、56年間の長期間発行されている事業なので、継続されるように強く要望し、結びとさせていただきます。よろしくお願いします。
 以上で終わります。
○岡本純祥議長 中迫議員の質問を終わります。
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